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30代の悩めるファッション・ライフスタイル日記

30代のパパが、インポートファッション、インテリア、雑貨などのこだわりのライフスタイルについて綴るブログです。

スーツに未来はあるか!?

こんにちは!
本日は「スーツに未来はあるか?」と言うテーマで、コラム的にお送りしたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■聞こえてくる、紳士服苦戦の悲鳴
昨日Yahoo!のトピックスに「スーツ販売が低迷、紳士服大手が抱える苦悩」と言う東洋経済オンラインの記事が転載されており、1600以上のコメントが付くなど結構な反響のある内容となっておりました。

内容としては、クールビズや仕事着の多様化と言った流れによってスーツの需要が低迷。その結果、各家庭の背広服(スーツ)への支出が大きく減少していると言う市場の縮小に加えて、ファストファッションブランドによるビジネスウェアへの本格参入などによって競争が激化。これにより大手紳士服メーカーの業績も低迷しており、異業種への進出が進んでいると言うもの。

企業が成長戦略を描く際の1つの考え方として、、イゴール・アンゾフ氏が1957年に提言した成長戦略のモデルがあります。詳しくはgoogle先生に聞いて頂きたいのですが、ざっくり言えば、横軸に「製品・サービス」、縦軸に「市場」を取り、それぞれ「既存」と「新規」の4象限に分けて、成長戦略のオプションを整理したものです。

例えば、既存の市場に対して、既存の取り扱い製品・サービスで勝負をするオプションを採用するのであれば、新規顧客の開拓や競合他社からのマーケットシェアを奪うなどの具体的な方法があります。

他には顧客は既存のまま変えずに、既存顧客に対して新たな製品やサービスを投入する、つまり新製品や新サービスの開発を行うと言うアプローチや、製品やサービスは変えずに、新しい顧客層の獲得を目指す方法。そして製品やサービス、顧客の両方を同時に変え、新しい事業領域に進出すると言う多角化も戦略オプションの1つとして存在します。

大手紳士服メーカーで言いますと、『青山は2015年に靴修理店「ミスターミニット」の運営会社を買収。AOKIも結婚式場「アニヴェルセル」のほか、カラオケやマッサージ店を展開』していると上記記事内には記載がありましたので、「既存の男性と言う顧客に対して紳士服と言う製品を販売する」と言う事業領域ではなく、全く新しい顧客に対して、新しい製品やサービスを提供する多角化に乗り出していることがわかります。

つまり、ある意味におきましては”紳士服の販売に見切りをつけている”と言えるのかもしれません。なぜなら、企業は事業活動を通して得た収益を自らの成長のために再投資を行うはずですが、既存のビジネスが良好、もしくは将来的な成長の見込みがあれば、既存のビジネスに投資をするはずです。

しかしながら上記大手紳士服メーカーは既存の事業ではなく、他分野の事業に投資をしていることを考えますと、既存の事業である紳士服の販売事業の将来性に対してネガティブな判断をしている、と言うことが言えそうです。

まさに、既存の紳士服販売が苦戦しており、将来性の観点も踏まえると、他分野に進出せざる負えないと言う悲鳴なのかもしれません。。

ちなみに、先日ファッションビルを運営する丸井グループが証券事業に進出すると言うニュース(※)がありました。丸井は私が大学生の頃からクレジットカード事業に力を入れており、現在では収益の多くを金融事業が稼ぎだしていると言う話もあります。
※「丸井グループ、証券事業参入へ

よって、本件は多角化と言うよりも、既存の顧客に対して、新たな製品・サービスを提供する成長オプションを採用したと言えそうですが、それでもファッション以外の分野に投資をしていると言う意味におきましては、ファッション事業の将来性にネガティブなんだなと感じております。

これらのような事実を見聞きするにつけ、紳士服の未来は本当に大丈夫だろうか!?と言う不安感が頭をよぎります。

■スーツに未来はあるか!?
さて、そんな厳しすぎる!?紳士服(スーツ)の状況を目の当たりに致しますと、私の好きなスーツに未来はあるのか!?と感じることがあるわけですが、基本的には今より良くなることなない、と個人的には考えています。つまり、ネガティブであると。

恐らく、今後はスーツやネクタイをして仕事をする人はもっと大幅に減ると思っています。

例えば、あまり論理的ではないのかもしれませんが、スターウォーズなどの人間の未来を描いたSF映画なんかを思い浮かべてみますと、スーツ(軍服)にネクタイをしているのは兵士を統率する将校(リーダー)のみであり、他の一般的な人はボディースーツ(全身タイツ?)のようなものを着ていることが多いように思います。

私が生きているうちにここまでの大きな変化があるのかどうかまでは分かりませんが、少なくともスーツやネクタイを締めて仕事をする人は、社会的にごく”限られた人々のみ”になるだろうなと想像しています。

ちなみに、私は今現在(2018年5月末時点)においてスーツやネクタイをしめて仕事をしておりますが、これは自身の職業がら車移動が圧倒的に多いからであり、もし電車での移動が前提であれば、世間がクールビズ期間である中、一人でネクタイをしめて頑張れるのかどうか、正直自信がありません・・・。

やはり汗だくで服が体に張り付くような不快さを感じながら仕事を行うよりも、軽装で快適な状況で仕事をこなした方が、パフォーマンスが上がることが容易に想像出来るからです。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない!(やってはダメですよ!)」

ではないですが、みんなでクールビズをしていれば、ビジネスにおいて軽装であったとしても変な目で見られることもないですし、そちらの方が快適に働くことが出来、パフォーマンスも出せるのであれば、採用しない理由はないですよね・・・。(汗)

更に、大人たちがスーツを着て仕事をしている姿を見ていない今の子供たちが大人になった際にも、カッコイイからスーツを着て仕事をしたい!とはならないことは、火を見るより明らか・・・。

そう言う意味では現時点で私の中に、「スーツの将来を明るく照らすための処方箋」があるわけでもなく、またヒントらしきものがアイデアとしてあるわけではございません。

ただ、一服好き、スーツ好き、ネクタイ好きとして、スーツの未来のために何が出来るのか!?を日々考えながら、正統なメンズクラシックファッションの文化を次の世代に残し、繋げらるように、自分が出来ること、行動出来ることを見つけて行きたいと思っています。

さて、服好きの皆さんはどう考え、どう言ったアクションを取られますか!?良いアイデアがあれば、是非ともご教授くださいませ!





「ジャケット×ポロシャツスタイル」を考える

こんにちは!
本日は、「ジャケット×ポロシャツスタイル」を考えると言うテーマで、コラム的にお送りしたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■ジャケット×ポロシャツスタイルはアリか!?
さて、皆さんは「ジャケット×ポロシャツスタイル」をご存知でしょうか!?

スーツやジャケパンスタイルのインナーにシャツではなく、ポロシャツを合わせると言う着こなしですね。特段目新しいスタイルではないものの、今季は改めて!?ジョンスメドレーのニットポロを始め、各ブランドから様々なポロシャツが提案されていることからも注目されているスタイルの1つだと思っています。
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※上記画像はring(リング)さんより拝借致しました。

セレクトショップではこう云ったスタイルをよく提案しておりますし、個人的にも意外と「良いかも!?」と感じたりするものの、実際街中でこのようなスタイルをされている方を拝見したことはまだないですし、「良いかも!?」と思っていても、実際に自分でやってみよう!と言うところまでは至っていないのが実際のところです。
ジャケット×ポロシャツスタイル_002
※上記画像はginlet(ジンレット)さんより拝借致しました。

なぜ「やってみよう!」と自分自身が思わないのかを少し考えてみますと、いくつか思い当たる節がありました。

まず第1点が、「着こなしとしてのバランス感に違和感がまだある」と言うもの。ここ最近、私は手縫いのスーツやジャケットを好んで着ておりますが、これらは正統なるメンズドレスファッションの歴史を継いでいるものと理解していることもあり、着こなしとしても出来るだけ正統な着こなしをしたい!と考えています。

よって色や柄で遊ぶことはあっても、手縫いのスーツやジャケットにはスポーツに起源を持つカジュアルなポロシャツを合わせると言う着こなしよりも、やっぱりシャツを合わせたいと思っています。もしリラックス感、清涼感などを表現したいのであればシャツを第2ボタンまで開けてみたり、もしくはイタリアンカラー(ワンピースカラー)のシャツを選ぶと言うアプローチが適切かなと。




続いて第2点目が、スーツやジャケットの袖が汚れるのが気になると言うもの。本Blogをご覧頂いている方であれば、シャツの袖はジャケットの袖よりも1.5cm前後長くしておくのが、スーツやジャケットの正しい着こなしであることはご存知かと思います。

今でこそ手軽なスーツやジャケットも目に致しますが、機械による量産化技術が出来る前までは全てのスーツやジャケットがビスポーク、いわゆる手縫いにて仕立てられていたわけですね。しかも今も昔も変わらず、手縫いのスーツやジャケットは高価なもの。よって、王族貴族や、余程裕福な方でもない限りは何着も仕立てるのが難しかったと思われます。

このような時代背景の中で生活の知恵として!?出て来た着こなしが、当時は下着としての位置づけであったシャツの袖をジャケットの袖よりも長くとり、ジャケットの袖が汚れるのを防ぐと言う着こなしだったと言われています。こうしておけば肌とジャケットが直接触れることがなくなるため、洗濯をするのはシャツだけでよくなるわけですね。

また、こうすることで袖の痛みを極力防ぐことが出来るので、子供にスーツやジャケットを引き継ぐことが出来たと言います。今でも仕立てなおしを前提とした名残がジャケットやパンツのディティールに残っていたりしますが、昔は数世代掛けて高価なスーツやジャケットを着ていたわけです。

今ではクリーニング技術も発達しておりますし、子供にスーツやジャケットを引き継ぐと言う服飾文化は少なくとも日本ではないように思いますが、個人的にはジャケットと肌が直接触れると言う着こなしは、あまり好きこのんではおりません。

過去に購入し、だいぶ着込んだマシンメイドのジャケットであったり、チルコロやTジャケットのようなカジュアルなジャージジャケットであれば気にならないとは思いますが、「ジャケット×ポロシャツ」スタイルをしたいがためだけに購入するのも・・・。(汗)



そして第3点目が、ジャケットのラペルとポロシャツの襟との関係性に、若干の違和感が残ると言うものです。ポロシャツはその名の通り、ポロ競技に起源を持つ(テニス競技と言う説もあり)スポーティなアイテムであり、今現在は夏場のリラックスウェアの1つとしても認知されておりますので、襟付きとは言え柔らかく、カジュアルな表情を持ちます。

この襟をジャケットの中に入れてしまうと、ジャケットのラペルに負けてしまいポロシャツの襟が綺麗に見えません。もちろん、上記の着こなしようにジャケットのラペルの外に出すと言う着こなしもありますが、子供の頃に見ていたTV?もしくは映画の影響なのでしょうか。どうしてもジャケットの外に襟を出す着こなしを見ると、チ○ピラをイメージしてしまい、個人的にはしっくりこないのです。。(笑)

と言うことで上記3点を持って、自分の中では「ジャケット×ポロシャツスタイル」がアリになりきれていないのだと理解しているのですが、皆さんはいかがでしょうかっ!?

■ジャケット×ポロシャツスタイルを「アリ」にするために出来ること!?
それでも様々ところで「ジャケット×ポロシャツスタイル」を目にするにつけ、自分もチャレンジしてみたいなぁと思ってしまうのは、もしかしたら服好きの性なのかもしれません。(笑)

このような中で、こう云う方法であればアリかも!?と個人的に考えているスタイルがあります。それは、手縫いに比べるとクリーングに出しやすいマシンメイド仕立ての植物性繊維を使ったスーツやジャケットに合わせると言うもの。



一般的に植物性繊維であるコットンやリネンは動物性繊維であるウールよりも安価に購入することが出来ますし、マシンメイドであれば尚更手が出しやすいですね。

更に素材の持つ雰囲気も、いわゆる正統なメンズクラシックのそれではなくカジュアルより。よってポロシャツなどのスポーティなアイテムも合わせやすいかなと。実際、冒頭にご紹介したring(リング)さんの着こなしは、コットンスーツを合わせていらっしゃいます。

これで私自身が課題と感じていた「着こなしのバランス感」に対する問題と、「肌が直接触れることによる袖の汚れ」に対しても解決策を持って望むことが出来るのかなと思うのです。

そしてジャケット、スーツ側での工夫に加えて、合わせるポロシャツ側でももう一工夫を施します。それは、襟に芯材を用いていたり、襟立ちがしっかりとしたポロシャツを選ぶと言うもの。

実は先日、普段お世話になっているSharonさんに訪問した際に手縫いのポロシャツであるモンテサーロのポロシャツや
モンテサーロポロシャツ001
※モンテサーロの手縫いのポロシャツ

現在最も気に入っているシャツであるルカアヴィタービレのロングスリーブポロシャツが入荷していたので拝見させて頂いたのですが、ジャケットに合わせても襟が負けない襟立ちの良さに加えて、綺麗に襟がロールするのでドレスシャツライクに着こなせると言う点に、とても魅力を感じました。
ルカアヴィタービレポロシャツ001

実際お客様からの反応も良いようで、ドレスシャツ並みにお高い価格ながら、既にサイズ欠けしているモデルも多々ありましたょ。私は予算上の関係もあって”一旦”見送ったのですが、こういった襟を持つポロシャツであれば上記に挙げた「ジャケットのラペルとポロシャツの襟との関係性」と言う3点目の課題も解決出来そうかなと感じた次第です。
ルカアヴィタービレポロシャツ002
※上記のモンテサーロ、ルカアヴィタービレのポロシャツ画像は、Sharonさんの公式HPより拝借致しました。

と言うことで、私も「ジャケット×ポロシャツスタイル」をデビューする日がもしかしたら近いのかな!?なんて思っていたりしますが、トレンドに敏感なファッショニスタの皆さまの着こなしから技を盗みつつ、来る日を楽しみに待ちたいと思います。(笑)








※上記はしっかりした襟を持つオリアンの格安ポロシャツ

たかがネクタイ、されどネクタイ。:1本のネクタイのチカラ

こんにちは!
本日は「たかがネクタイ、されどネクタイ。」と言うテーマで、1本のネクタイの持つチカラについて考えてみたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■厳しいネクタイ業界・・・
先日「クールビズの影響でネクタイ需要激減 業者が破産」と言うタイトルのニュースがYahoo!ニュースのトップページに掲載されておりました。

内容としては1990年に創業し、ネクタイや鞄などの企画販売を主力事業として07年3月期には売上高3億500万円を計上していた企業が、「クールビズ」の浸透によるノーネクタイの一般化によって売上(ネクタイ需要)が激変して倒産したと言うもの。

いわゆる構造的な問題故の事象ですので驚くべきことではないのかもしれませんが、大のネクタイ好きとしましては、特段ゆかりのある企業ではないものの一抹の寂しさを感じます。

それでもこのネクタイの需要減少と言う流れは止まらないどころか加速していくのだろうと思いますし、大手商社の伊藤忠商事が先日「脱スーツ」デイを週2日に増やすと言う記事もありましたように、今後5年、10年後にはある特定の業界や職種の方のみがスーツにネクタイと言うスタイルで仕事をするようになるのだろうなと考えていたりします。

そのような意味ではネクタイ業界に従事する企業であったり、ネクタイ好きの方々には決して明るい未来が約束されているわけではないと思うのですが、それでも服好き、ネクタイ好きとしましては、ネクタイの持つチカラを個人的に感じた出来事をご紹介し、1人でも多くネクタイに興味を持つ方が出れば嬉しいなと思っていたりします。

■たかがネクタイ、されどネクタイ
実は先日、このGWの谷間の平日に私としましてはちょっと珍しいスタイルで仕事に行ってみたのです。そのスタイルがこちらです。Shibumiにてビスポーク頂いたホップサックジャケット(ネイビー)に、ルイジボレッリのチェック柄ボタンダウンシャツ(37:ホワイト)。これにマスターズを観戦した知人からのお土産のネクタイを合わせて、パンツはPT01のコットンパンツ(44:ベージュ)。
1本のネクタイのチカラ_アメリカンスタイル①
※着用者:172cm 60kg

足元にはオールデンのコードバンのタッセルローファー(バーガンディ)を合わせています。
1本のネクタイのチカラ_アメリカンスタイル⑤

私はコーディネートの際、その日の主役となるアイテムをまず決めて、そこから他のアイテムを合わせて行くと言うスタイル編集アプローチをしていることは以前も記載しておりました。もちろん!?この日の主役は言うまでもなく、知人から貰ったネクタイ。
1本のネクタイのチカラ_アメリカンスタイル③

マスターズを観戦した記念土産と言うことで数年前に頂いていたのですが、アイテムの中でも特にネクタイ好きの私。頂いたネクタイは自分の好みのスタイルとは異なる上に、ネクタイとしての作りのクオリティが高いわけではありませんので、頂いたは良いもののワードローブに眠ったままとなっておりました。

それでも私の所有するどのネクタイよりも「アメリカン」な雰囲気を持っていることは明らかでしたので、わざわざGWの合間に出勤するのであればスタイルで遊んでしまえ!と言う考えの元、この頂き物のアメリカンなネクタイを主役にして他のアイテムを合わせてみたのです。

従いましてキーワードは「アメリカンスタイル」。私が好きなスタイルであるイタリア的なエレガントさや艶感を極力抑えつつ、カジュアル感のあるアイテムを中心にセレクト致しました。

そしてインスタグラムにもポストしてみたのですが、普段の私のスタイルとは異なるものの、そのようなことをご理解頂いた上で、思った以上の反響を頂いたので自分でもびっくりしてしまいました。
1本のネクタイのチカラ_アメリカンスタイル②

普段からインスタグラムで交流をさせて頂いている方からは、ネクタイからインスパイアされたスタイルであることに対して「たかがネクタイ、されどネクタイですよね。」と言うお言葉を頂いた次第です。

今回コーディネートの主役として用いたのはワードローブに眠っていた、たった1本のネクタイ。しかもネクタイとしての作りの良さや、持っている雰囲気の上質さと言う点で勝負出来るネクタイではありませんでした。

それでもネクタイ1本がスタイルの持つ印象を決めてしまうほどの決定的な影響力を持っており、更にネクタイ1本が持つ雰囲気によってそれが普段の私のスタイルとは異なることが多くの方に伝わると言う経験は、事前には意図していなかったものの、私の中では非常に大きな学びであり、驚きであり、そしてネクタイの持つチカラ、可能性を強く感じた出来事でした。

たかがネクタイと侮るなかれ。

メンズのドレスファッションは自由にコーディネートの出来る範囲が極端に狭く、その多くはVゾーンの編集をいかに行うのか!?と言う点に集約されていくことが多いように思います。

だからこそ1本のネクタイの持つチカラが多分に大きな影響を与えるのだと思いますし、逆にこの影響力を使えば、ネクタイ1本であっても、スタイルそのものを作ることが出来るのだと。

特に何かの機能を有しているわけでは無いにもかかわらず、数百年もの間、正統な紳士服の中央かつ、最も目立つ位置を譲らずに来たと言う事実の裏側には、そんなネクタイの持つチカラが潜んでいたのかもしれませんね。(笑)
1本のネクタイのチカラ_アメリカンスタイル④

これからますます気温が上がり、湿度が高くなる日本の季節。

正直ネクタイと相性の良い季節ではないのかもしれませんが、そんなネクタイの持つチカラを味方に付けることが出来ればスタイリングもセルフブランディングも思いのまま!?だと思いますので、ネクタイの持つチカラを信じて、これからもタイドアップな生活を楽しまれてみてはいかがでしょうか!?













スーツの持つチカラ:WORK WEAR SUIT

こんにちは!
本日は、「スーツの持つチカラ」と題しまして、前回同様スーツネタのコラムをお送りしたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■洋装文化が浅いからこそ生まれた!?:WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)
さて、皆さんは「WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)」なるものをご存知でしょうか!?

水道工事やそのメンテナンスを行っているオアシスソリューションのグループ会社であるオアシススタイルウェアが開発した製品で、「スーツのように見える作業着」が「ワークウェアスーツ」です。
WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)_001

近年は若者の減少からどの業界も人材を獲得するのに苦労していると聞きますが、作業で汚れたり、仕事が辛そうなどのイメージが先行してしまいがちな清掃や設備、建設業界のイメージを向上させて人手不足を解消し、顧客からのイメージアップをも視野にいれて開発されたのが「ワークウェアスーツ」(※)だったそうです。
WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)_002
※参照記事はコチラ

実は私、少し前に朝の情報番組が何かでワークウェアスーツが取り上げられていたのをチラッと見ていたこともあって頭の片隅には入っていたでのすが、実際にワークウェアスーツが発売され、ネットを中心にちょっと話題になっている!?と言うことで本日取り上げてみました。
WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)_003

ところで、日本人と洋服とが出会ってから、実はまだそんなに時間が経っていないのを皆さんはご存知でしょうか!?それこそ日本人が初めて洋服を目にしたのは、ポルトガルやスペインなどからキリスト教の宣教師が渡来した時期だと思うのですが、本格的に日本人の多くが日常着として洋服を着用するようになったのは、戦後だと言います。

つまり、まだ日本人と洋服との歴史はそれこそ60~70年程度しかないと言うことですね。

伝統と言うのは脈々と長い時間をかけて変化をしながら固まってきたものですから、それらを壊したり、大きく変化させるのは難しかったりすると思います。しかし、そうではない物と言うのは壊すのも、変化させるのも容易。

そういう意味では、洋装文化やその歴史が欧米に比べると圧倒的に浅い日本であるからこそ生まれたアイテム(※)が、本日取り上げているワークウェアスーツなのかなと思っていたりします。
※オアシススタイルウェア調べによると、スーツのデザインを擁した作業着は世界初

もちろん他にも、様々な物事の境界線を曖昧にしてきた日本人特有の文化?の影響もあると思いますし、大戦によって色々なことがリセットされたと言う背景も多分にあるのだとは思いますが、軍服に起源をなし、階級を象徴する手段として用いられて来たと言う歴史的背景(伝統)を持つスーツのデザインを作業着に乗せると言う発想は、欧米では決して生まれなかったのではないかなと想像します。

■ワークウェアスーツとは
ワークウェアスーツが生まれた背景は冒頭に簡単に記載致しましたが、ワークウェアスーツはあくまで作業着ですから作業がしやすいように「ストレッチ性」があり、「汚れにくく」、「撥水性」もある。その上、「洗濯機で丸洗い」出来、かつ「形状記憶機能」により、ノーアイロンでも大丈夫と言う、デザインは一見スーツ風ですが、本質的には作業着なのがワークウェアスーツなわけです。

実際上述したような機能を有しながらも、一見するとテーラードジャケットのようなデザインとなっています。
WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)_004

ただディティールを見てみますと、例えば胸のポケットは作業によってしゃがんだ際にポケットに入れているものが落ちないようにジップ仕様になっていたり、
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フロントのパッチポケット風のポケットの横には収納を増やすためのサイドポケットがついていたり、
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更には通気性向上のために内側はメッシュ素材になっている上、
WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)_007

パンツの裾は防寒やひっかかり防止?の為にリブデザインになっていたりと、随所にワークウェアであることを感じる配慮がなさていることが分かります。
WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)_008
※上記画像は全て、ワークウェアスーツの公式HPより拝借致しました。

ちなみに、当初はつなぎやストリートファッションをベースに”男性目線によるカッコ良いワークウェア”の開発を進めていたと言いますが、開発の打ち合わせに参加していた人事担当の女性による『若者ウケするスーツみたいなスタイルで作業ってできないんですかね?』と言う言葉をきっかけに、デザインがスーツへと決まったそうです。
※『』は、コチラの記事より引用

この女性社員の発した言葉。男性かつ、普段当たり前のようにスーツを着て仕事をしている私からしますと、正直新鮮な感覚であり、仕事でスーツを着る人が少なくなったと言われるこの世の中において、改めて「スーツの持つチカラ」を感じることが出来た言葉でした。

■スーツの持つチカラ
ワークウェアスーツを開発したオアシススタイルウェアが完成したものを社内にて試験導入したところ、当初は批判的な声が圧倒的に多く、8割もの社員から元の制服に戻してくれ!と言った声が届いたそうです。例えば、

・毎日洗わなくてはならない(から面倒)
・髪形に気を遣わなければいけない(から面倒)
※()内はrm55にて補足追記

ただ、導入から1~2カ月もするとポジティブな評価が増えてきたと。具体的には、

・動きやすい
・着替えずに帰れる
(作業着だと恥ずかしいので着替えてから帰宅する必要がある)

と言ったもの。更には、以下のような嬉しい効果も見られたそうです。

・社員の髪形が変わって身だしなみを気にするようになった
・作業車の中が綺麗になった
・自社のサービス利用者からの評判も上がった

つまり、スーツに対する「堅苦しさ」「綺麗に着ないといけない」「ちゃんとした身なりで着ないといけない」と言ったイメージから当初は拒絶反応があったものの、ワークウェアスーツを着ることによってマインドが変わり、その結果行動(身だしなみが整い・作業環境が綺麗になり)が変わり、仕事に対する顧客からの評価も向上したと言うことですよね。
※上記内容はコチラの記事を根拠に執筆しています。

NYヤンキースで活躍した松井秀樹選手が座右の銘としていたことで知られる、以下の言葉があります。

「心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。」

ワークウェアスーツを着ることで人格や運命までもが変わったのかどうかは分かりませんが、少なくとも心が変わり、行動が変わり、習慣が変わったと言う事実はあったのかなと想像致します。そして、その心を変えるきっかけとなったものこそ、紳士服における正統な装いとして脈々と受け継がれてきた、「スーツ」と言うデザインであったのだと。

もちろんこれまでの作業着であっても良い仕事は出来ると思いますし、Tシャツやデニムでも仕事で結果を出すことは出来ますよね。それでも「スーツの持っているチカラ」をうまく活用することが出来れば、仕事だけではなく、人に対しても良い影響を与えることが出来ると言う1つの事例ではないかと感じた次第です。

そんな「スーツの持つチカラ」に気付いた方、魅力を感じた方が1人でも増え、もう1歩進んでメンズドレスファッションの世界に足を踏み入れて来られることを個人的には願っています。

ちなみに本日ご紹介したワークウェアスーツですが、東京23区内でごみの回収を手がけている会社に導入が予定されている他、大手商業施設等からも引き合いがあるそうですので、今後我々が実物を目にする日も近そうですね!






スーツも”所有”から”利用”する時代へ!?:suitsbox

こんにちは!
本日は、「スーツも”所有”から”利用”する時代へ!?」と言うテーマでコラム的にお送り出来ればと思います。

それでは、まいりましょう。

■自分のアタリマエは、世間のアタリマエにアラズ・・・
先日、「服に愛着を持つために大切なこと」と言うテーマで記事をお送りしておりました。

ファストファッションを中心に大量廃棄される服の存在が明るみになったことを契機として、「服に愛着を持つ」と言う感覚を自己分析してみた結果、大切なことは「手がかかること・手をかけること」であると。

日々スーツを着用した後のブラッシングやシワ伸ばし、そして陰干しなど、面倒だし手間なんですが、服と一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど愛着を持って、大切に使う意識が自然と芽生えるのではないかと言う主張をしておりました。

そんなことを記載していたわけですが、もしかしたら自分のこの感覚は世間一般の感覚とはズレているのかもしれない。自分が大切に感じていること、アタリマエだと思っていることは、実は世間的にはアタリマエではないのかもしれないと、そんなことを感じたニュースを拝見したのです。

それは、紳士服(スーツ)の販売を主たる事業としている大手企業であるAOKIが、この2018年4月30日から『スーツとシャツ、ネクタイをセットにした定額のレンタルサービス「suitsbox」を開始する。』と言うものでした。
suitbox
※画像はWWDの記事より拝借しております。
※スーツ3着とシャツ5枚、ネクタイ3本のアドバンスドコースは(月額2万4800円)

紳士服、とりわけ紳士スーツのマーケットが全体としては厳しいものであることは容易に想像が出来ますよね。仕事における服装の多様化によりスーツで仕事をされない方も増えておりますし、街中を歩いていても、クールビズ等によってネクタイをしない方も相当数いらっしゃると言う実感を持っていたりします。

そう言った事業環境を踏まえて紳士服を販売する大手企業は事業の多角化を行っており、AOKIホールディングスもこの例に漏れないわけですが、そのような中で社内の若手社員を中心に新規事業のプロジェクトを立ち上げ、マーケットリサーチ等を行った結果、事業化にこぎつけたのが冒頭に記載したスーツとシャツ、ネクタイをセットにした定額のレンタルサービスである「suitsbox」だったのだとか。

35歳と言う若さで事業を統括されていらっしゃる永沼大輔AOKI suitsbox事業部 事業責任者は言います。

『今の若者はモノの所有ではなく使用に価値を見出しているんだと感じたんです。~~~じゃあ、買う以外のスーツの選択肢というのを考えた時の1つがレンタルでした。しかも1回借りてやめるのではなく、サブスクリプション(定額サービス)がいいのではないかと。』

昨今よく聞くキーワードの1つが、「所有から利用(使用)へ」と言うもの。

モノを所有すると言うことに価値を見出さず、利用、使用することに価値を見出すと言う価値観が若者を中心に広がっていると。シェアリングエコノミーなんて言う言葉もありますが、自動車や自転車も所有することはせずにレンタルで済ます。フリマアプリに代表されるCtoCプラットフォームの普及も、実質的には一定期間利用したら売ると言う意味で広義のシェアリングに位置づけられたりしております。

要は、消費者にスーツを販売すると言う「スーツを(購入して)所有してもらう」と言うことを事業の生業にてしていた企業が、販売するのではなく「スーツを(レンタルで)利用してもらう」と言うことに取り組み始めたと。

これまでもleeapなどのメンズのファッションレンタルサービスはありましたが、スーツと言うドレスファッションの分野かつ、これまでスーツを販売していた企業がレンタルサービスを開始すると言う流れは、なんだか非常に大きな意味を持つような気がしてなりません。。

スーツもとうとう”所有”から”利用”する時代へなるのかなと。

■密かな期待と希望
このような中で、自身の収入の中で自分自身の為に使うことの出来る金額のほぼ全てを服につぎ込んでいる私rm55にとりましては、大手企業であるAOKIがスタートさせる「suitsbox」に対して密かに期待と希望を持っていたりするのです。それは、

スーツと言うメンズドレスファッションに興味を持つ方が増えるかも!

と言うものです。もちろん、興味を持った方が皆手縫いのスーツに行きつくことはないと思うのですが、それでもこのメンズドレスファッションに興味を持つ方が増え、少しでも業界が盛り上がったら個人的には嬉しい限りです。

「suitsbox」の事業責任者である永沼氏はターゲットユーザーについて、ある程度の収入はあるけれど、『ファッション非エリート』で、『大都市圏にいる25〜35歳』と言う表現をされております。

つまりスーツを着る機会があり、平均以上の収入のある大企業に働いている若手かつ、服、とりわけスーツの着こなしに対して苦手意識があったり、あまり興味を持っていない方と言うイメージでしょうか。

それでもマーケティングの一環として行ったクラウドファウンディングでは服が好きな方であったり、年齢層が高い方も多かったそうですから、実際に事業がスタートしてから顧客層を見極めたいともお話されていらっしゃいました。よって事業をいざスタートしてみたら、事前の想定ターゲットと現実的に利用する顧客層ではズレが発生することも大いに考えられますよね。

ところで、個人的には「所有から利用(使用)への価値観の変化」が本質的に起きているとは、実は思っていません。可処分所得の減少や将来に対する不透明感と言った背景が指摘されることもありますし、お金を使う先の多様化なども、その要因としてあると思うのですが、実際は自分の本当に興味のあるモノは買っているのでは!?と思っています。

つまり、限りある所得を何に使うかと言うことを合理的に考えた結果、自分の中で興味のある、優先度の高い分野にはお金を使うけれども、そうではない分野については出来るだけ配分するお金を減らすと。その結果、優先度の低いものはシェアを中心とした、所有よりも低コストで済むサービスを利用しているのではないかと言うことですね。

よって「suitsbox」のようなスタイリストが選ぶ旬なスーツ、シャツ、ネクタイのセットのレンタルサービスを利用することで、ドレスファッションが好きになったり、興味が湧き、自分の中での優先度が上がった方は、それこそ選んで貰ったスーツの”利用”から自ら選んだものを”所有”する方に移行していくのではないかと思うわけです。

もちろん中にはサービスとして利用し続ける方もいらっしゃると思いますが、「suitsbox」をきっかけとしてメンズドレスファッションにハマる方が1人でも多くなることを”密かに期待”し、そしてメンズドレスファッションの業界が少しでも盛り上がることに”希望”を持って、「suitsbox」のその後をウォッチしていければと思います!
※上記記事中の『』は、全てWWDの「AOKI初、異色のレンタルサービスはどうやって生まれたのか」より引用しております。