服好きと世間との間
こんにちは!
本日は「服好きと世間との間」と言うテーマで、コラム的にお送りしたいと思います。
それでは、まいりましょう。
■想像以上の風当り!?:くるぶし男子
先日、Yahoo!のトップページにも転載されていた『「くるぶし男子」増殖中 クールビズ、着崩すおしゃれ』と言うタイトルの記事。元記事は2017年7月15日付の日本経済新聞夕刊に掲載された記事のようですが、内容としましては暑い日本の夏を乗り切るべく、”くるぶしを出したクールビズスタイル”がじわじわと広がっている、と言うものです。
記事の中では上記のように、大手総合商社の1つである伊藤忠商事の社員の方々を取り上げて、ポロシャツにデニム、そしてパンツ丈はくるぶし丈でと言う最先端の!?クールビズスタイルを「おしゃれな着崩し」として紹介しておりました。
※画像は記事の引用元であるNIKKEI STYLEさんより拝借
ドレススタイルにくるぶし丈パンツを合わせると言うスタイルは、本Blogをお読み頂いているようなクラシコイタリアを中心とした服好きの方であれば、何も今更取り上げるほどのテーマではなく、むしろ”基本のスタイルの1つ”として日々着こなしをされていらっしゃる方が大部分かと思われます。
また、クールビズではなく、普段のスタイルとしてパンツをくるぶし丈に設定する着こなしは何も今に始まったのではなく、私が高校生、大学生の頃にはまさに上記の伊藤忠の社員の方々のように、ポロシャツにデニムをくるぶし丈であわせて、足元はスニーカーと言うスタイルは普通にあったと記憶しています。よって、特に目新しい着こなしと言うわけではないように思います。
ちなみに記事の中では、そんな「くるぶし男子」と言うクールビズスタイルの広がりを紹介しながらも、企業社会全体に受け入れられたスタイルではないことや、相手への配慮、TPOは踏まえるべきとの注意事項も記載されておりました。
くるぶし丈のパンツを穿くと言うビジネススタイルやそう言った着こなしをする際の注意事項などには個人的に目新しさを感じませんでしたので、記事に対して特段何を思うわけでもなく、サラッと読み流した程度でした。ところが、今回記事を読んで大変驚いたことがありました。
それは、Yahoo!に転載された記事に対してつけられていたコメントの多さと内容です!
私が記事を読んだ際には既に2000件以上のコメントがなされており、上位に表示されていたコメントのみいくつか斜め読みをしていったわけですが、私の感覚的には9割以上が”くるぶしを出すクールビズスタイルに批判的”な内容でした。そんなコメントのいくつかをポイントだけピックアップしてみますと、
・ビジネススタイルとしては不適格
・ダサい/カッコ悪い
・足の短い日本人には合わない
などなど、服好きの私から致しますと、くるぶし丈のパンツはもはや夏場の基本スタイルであると言う感覚とは180度異なる!?、風当たりが思った以上に強い、コンサバティブなご意見が沢山並んでおりました・・・。服好きの感覚と世間一般論との感覚との間には、相当に大きな差があるのだなぁと言うことを改めて実感した次第です。
■服装のセンス以上に求めらるのは「忖度力」!?
Yahoo!のコメント欄にも当然ながら出ていたのですが、TPOや企業、業種によって受け入れられるかどうかは異なるので、そこをしっかりと見極めるべき、と言うもの。
今風に言うのであれば、
「忖度する」
と言う事でありましょうか。(笑)忖度とは「相手の気持ちを推しはかること」、転じて「空気を読むこと」と言うことも出来るかもしれまません。ちなみに元来日本人が得意としている分野だと、個人的には思っております。
私の友人や仕事における取引先でも、業界、業種、企業によって全く異なるクールビズスタイルで仕事をされておりますね。例えば取引先の大手銀行の担当者さんは、スーツにシャツにノーネクタイ。もちろんソックス(ロングホーズかどうかは見てません)に革靴と言うベーシックな初期の!?クールビズスタイル。
また、税理士や弁護士など、いわゆる士業と言われる方々も、多くはベーシックなクールビズスタイルをされている方が多いように思います。もちろん中には私のようにフルでスーツにシャツ、ネクタイと言う装いの方もいらっしゃいますが、「稀」ですね。
個人的には友人に広告系の人が多いのですが、大手広告代理店でも営業職は比較的ベーシックなノーネクタイ系のジャケパンスタイルと言うクールビズスタイルが多いように感じておりますが、同じ企業であってもクリエイティブ系の方は超自由系な装いです。もはや私からしますとクールビズとは言えないような装いで業務をされてらっしゃる方も多い印象です。
このような中で私がクールビズスタイルで外部の方にお会いする際には、だいたいその方のクールビズスタイルに合わせる形で節度の調整を行うことが多いです。正直、色々と悩むよりも相手に合わせることが”一番楽”だと思うのです。
※初めてお会いする場合だったり、迷ったら”フル”で行きます。(笑)
本Blogでは何かと話題に上がることの多い日本のクールビズスタイルですが、ビジネスの基本を信頼関係とするのであれば、それを崩さないことがクールビズにおける第1条件。そんなことを考えますと、相手のクールビズスタイル以上にラフにならないように、もっと言えば、相手(特に相手が顧客の場合)よりも1歩畏まっている装いであれば間違いは無いかと思われます。
多少服装のセンスがおかしくても取引先として”どうこう言われることは無い”かと思いますが、相手の気持ちを推し量る事の出来ないような節度の無いスタイルをしてしまうと、どんなにセンスがあってオシャレでも、”どうこう言われてしまう”ことがあるかもしれませんね。
と言うことで、「服好きの当たり前は、世間の当たり前にあらず」と言うことを私個人の学びとしてしっかりと頭に入れて、そろそろネクタイをほどき!?日本のあっつーい夏を乗り切るべく、rm55的クールビズ期間に突入していきたいと思います!
【8/1(火)9:59まで】