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30代の悩めるファッション・ライフスタイル日記

30代のパパが、インポートファッション、インテリア、雑貨などのこだわりのライフスタイルについて綴るブログです。

ビームスとUA、2大セレクトのリーダーが語る過去と未来

こんにちは!
本日は「ビームスとUA、2大セレクトのリーダーが語る過去と未来」と題しまして、コラム的にお送り出来ればと思います。

と、申しましても、実はこのタイトルはWWD Japanさんの2000号記念連載として2017年11月21日に掲載されました同名の記事(※)より引用しております。
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※WWD Japan 「ビームスとUA、2大セレクトのリーダーが語る過去と未来
※画像はWWD Japanさんの当該記事より拝借しております。

日本のファッションシーンをけん引し続けてきた2大セレクトショップであるビームス(BEAMS)の設楽洋社長とユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)の重松理名誉会長によるロング対談。もともと重松氏はビームスの立上げに携わった中心的人物であったことは知られておりますが、色々あって(笑)別々の道を歩むことになったと。

それでも別々の道を歩んでこられたお二人が今、この対談を行うに至った背景の1つには日本のファッションシーンに対する危機感と言った特別な想いがあるのではないか、などと勝手に想像してしまいます。

記事本文はセレクトショップの創成期やセレクトショップ業態が日本でここまで大きく成長した理由、そしてライフスタイルが大きく変化するこれからの世の中におけるセレクトショップの在り方などをお二人がどのように見ているのか、を感じることが出来る貴重な内容だと思っています。

個人的には大変に興味深く、様々な思考を巡らせながら楽しく読ませて頂きましたので、服好きの皆様も本文を是非チェック頂ければと思います。

なお、私が記事本文を要約しても面白くはありませんので、本日は個人的に気になった箇所を適宜抜粋しながら、書き進めてみたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■日本においてセレクトショップが大きく成長した理由
さて、ビームスと言えばセレクトショップの元祖として広く認知されておりますが、実は意外や意外、本家元祖はSHIPSであったと言うことを、重松氏が述べていたことには驚きました。

SHIPSは1975年に創業しておりますが、当時副社長であった中村裕氏がセレクトショップと言う業態を日本で初めて行ったと言います。その後、1年遅れること1976年にビームスが創業するわけですが、ビームス創業の発起人でもある重松氏は、

『中村氏が作ったショップを見て、こういう店があるのか、こういう店を作りたいと努力して今がある』

と述べております。確かに今でこそ2大セレクトショップと表現されることが多いですが、一時は御三家としてSHIPSも含めて語られることが多かったように思います。

記事の中にも出てきておりますが、ビームスが創業した1976年に時を同じくして雑誌である「「ポパイ(POPEYE)」が創刊され、アメリカを中心とした洋風文化が認知され、原宿を中心として広がっていったそうです。

私は当時はまだ生まれておりませんので事実は分かりませんが、以前ビームスの人気に火が付くことになった大きな要因が、このポパイの創刊であったと何かの記事で読みました。

アメリカで買い付けをしてきたオシャレな服や雑貨を雑誌であるポパイが特集し、それを見た読者が顧客としてビームスに訪れて買い物をする、と言う流れが出来たと。

実際にビームス(クラシコイタリアを扱うレーベル)の今のビジネスモデルもこれに近い形で行われている気もしますよね。海外での展示会の中から日本のマーケットに合いそうなトレンドをセレクトし、まとめ上げて雑誌を中心としたメディアで「今期のトレンド」として発信する。そしてそれにあった商材を実店舗で展開していく、と言うのは実は創業時の成功体験がベースとなったモデルなのかもしれません。

その後ビームスの成功を受けて1989年にアローズが創業するわけですが、欧米にはほぼ存在しないにも拘わらず、日本においてセレクトショップと言う業態がここまで大きく成長するに至った要因として、お二人は以下のように語っておられます。

ビームス設楽社長
『お客さまに代わってある程度(購入、着用する服を:rm55追記)絞ってあげる、組み合わせてあげる。ある種のコーディネートショップでもあるが、エディターズショップでもある。世の中で最も自然な姿だから大きくなれた。』

ワードローブの中に同じブランドしかない!と言う人は世界広しと言えど、なかなかいないでしょうと。例えばギャルソンの川久保さんだってワードローブの中にギャルソンしかおいていないわけではなく、好きな服はあるはずだと。なぜなら、それが”一番自然な姿”だからと言う例え話を出しながら、設楽社長はセレクトショップ成長の理由を語ります。

アローズ重松名誉会長
『モノ選びとモノづくりのバランスが取れた、ビジネスモデルができたからだと思う。モノ選びだけだとリスクが大きくビジネスになっていかない。他の国の日本でいうセレクト型の企業はほぼ淘汰されている。日本だけが大きくなった。』

そして、
『自分たちのオリジナルを作って利益を確保して、品ぞろえの中の買取ロスを極小化しているから。だから、海外ではワンブランドショップだけ残っている。利幅が大きくデザイナーが立っているから。セレクトショップは、マルチレーベルストア。いわゆる、マルチのレーベルを扱っているということ。類いまれな、日本だけのビジネスモデルだと思う。他の国は百貨店かオンリーショップしかない。』

設楽社長の考察はセレクトショップと言う業態が服好きにとって自然な形であったと言うことを成長の要因として述べているわけですが、更に日本においてなぜ大きくなったのか、と言う問いに具体的に答えているのが重松名誉会長の考察かもしれません。

個人的には、セレクト(海外買い付け)商品の利幅の薄さ、売れ残りロスを利益率の高いオリジナル商品の売上でカバー出来たから大きくなったのか、大きくなるために利益率の高いオリジナル商品の取扱いを増やしたのか、と言う因果関係については検討の余地ありだと感じながらも、非常に説得力のある説明だと感じたことは事実です。

そういう意味では、”服が好き!”と言うだけではなく、”ビジネスとしての感覚も優れていた”ことが、日本においてセレクトショップが大きく成長した背景にはあったのかもしれませんね。

■今後のセレクトショップの在り方
「日本においてセレクトショップが大きく成長した理由」とともに、個人的に興味深く拝読させて頂いた内容が、今後のアパレル業界、そしてセレクトショップの在り方についてお二人が語ったパートでした。

ビームス設楽社長
『AIが台頭したときに、その隙間で勝っていく方法を考えなくてはならない。今、ビームスが“人”を前面に出そうとしているのもその一つ。』

『短期的な将来、SNSの普及で一億総デザイナーのような時代が来る。インフルエンサーが個人でセレクトしたものを売ることが主流になる。その中でセレクトショップは、何をすべきか。わが社はインフルエンサーのプロダクションになってしまおうと。』

設楽社長はAIをはじめとしたIT技術革新によるライフスタイル、購買スタイルの変化を踏まえて先端技術を中心にそえるのではなく、あえて「ヒト」を前面に出していくということを述べておられます。

最近はアローズなんかでもEコマースの売上が拡大していると言う記事がありましたが、アメリカではEコマースでの売り上げが拡大した結果、商業施設などに出店しているリアル店舗の閉店が相次ぎ、とても苦労していると言う話もあったりします。また、Eコマースで物が売れると言うことは、そもそもコストのかかる販売員はいなくても物が売れることを意味するわけです。

ところが、設楽社長は拡大しているEコマースにのっかるのではなく、「ヒト」を前面にだし、「ヒト」でしか出来ないことに力を入れて行こう!と言うことなわけですね。いかにも設楽社長らしいお考えかなと思います。

確かにビームスでは各レーベルのバイヤーさんであったり、ショップスタッフさんがインスタグラムを中心としたSNSにて自ら情報を発信し、日本のみならず世界的な影響力を発揮していらっしゃいますね。まさに、「ヒト」である社内スタッフが顧客の購買活動に影響を与えるインフルエンサーになれるような仕込みを進めていると言うことでしょうか。

では、アローズの重松名誉会長はどうかと言いますと、
『お客さまはクオリティーに、よりコンシャス(意識する、気にする:rm55追記)になっていくということだ。クオリティーを保つ技術力だけは磨かなければならない。そこはやらなければならない。』

『店頭で試着して感動して、買っていただいて持って帰るという、会話体験や価値も非常に重要。』

『しかし、それを好まない人がいるような時代になったときに、家に帰ると買ったモノが届いている。その技術をどのように導入し、経費をかけず軌道に乗せられるかを、研究しなくてはいけない。』

つまり、「商品そのもののクオリティ」の向上及び、「ヒト」による付加価値の付け方も重要だが、それだけではなく先端技術を研究し、効率的に販売できる体制を整えていくことも、これからの時代には求められると。

確かアローズが売上高で1400億円、ビームスはその半分程度と言う認識でしたので、両者の考え方のどちらが正しい、正しくないと言うのは企業規模や置かれた状況、理念(考え方)が異なりますので意味がないと思っています。それでも大切なことは、共に時代の先を見据えて、既に次なる施策を打っている(重松名誉会長は経営には携わっていないので、個人としての考え)と言うことでしょうか。

仮にマズローの欲求階層説を用いて考えるのであれば、各人によって服が「自己実現の欲求」に当てはまるのか、「尊敬・評価の欲求」に当てはまるのか、それとも「社会的欲求」に当てはまるのかは分かりませんが、人間が存在する以上、「服を欲する欲求」が完全に消えてしまうことはないように思います。

これからも服が好きな人間の1人として、社会や文化、IT技術の変化や進化に合わせて、自分なりの服の楽しみ方を追及していければと思いますっ!






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