「柄オン柄」の考察
こんにちは!
本日は「「柄オン柄」の考察」と言うテーマで、先日新しくチャレンジしたスタイリングを取り上げながら、お送りしたいと思います。
それでは、まいりましょう。
■スタイリングに柄を2種類以上用いる際のルール
さて、皆様は装いの中に柄物を取り入れることはお好きでしょうか!?
私はどちらかと言いますとスーツやジャケット、パンツ、シャツ類と言った多くの面積を占めるアイテムにおきましては無地の物が多く、自分の中で現在ベースとして持っているスタイルもシンプルでベーシック、そしてエレガントにと言う軸を置いているため、装いに用いるアイテムも無地系のものが多い状況です。
それでも決して柄物がシンプルかつベーシック、エレガントな装いをする際に適していない、とは思っておりませんし、個人的にも柄物同士を合わせるスタイリングは好きなので、重ね着の季節ともなる秋冬になりますと、春夏以上に柄物アイテムが登場する頻度が増える傾向にあります。
このような中で、柄物と柄物を合わせる通称”柄オン柄”のコーディネートをする際に注意したいのが、目がチカチカしてしまうような落ち着きのない雰囲気が出てしまうこと。そしてこれを回避するための基本的なルールとして広く知られているのが、下記3点かなと思っています。
・ルール①
柄の種類を抑える
・ルール②
柄の種類を変える
・ルール③
柄のサイズを変える
まず、ルール①「柄の種類を抑える」ですが、言葉の通り、用いる柄の種類を少なくするとガチャガチャ感が出にくいですね。例えば1種類であればネクタイだけに柄物を持ってきたり、シャツだけ、ジャケット(またはスーツ)だけに持ってくることになりますので当然ガチャガチャすることはありません。
また、スーツとネクタイ、またはシャツとネクタイと言ったように2種類のアイテムに柄を用いることも一般的な装い中では多く見受けられるかなと思います。
ただし、スーツとシャツとネクタイと言うメンズドレスファッションの中でも面積の大部分を占めるアイテム3種類にそれぞれ柄物を持ってきますと、ガチャガチャ感を抑えるためには別の工夫(※)が必要になると思っています。そういう意味では、用いる柄数は少ない(柄の種類を抑える)方が全体として落ち着くと言うのは理解しやすいですよね。
※無地のアイテムを間に挟んだり、使う色の数を抑えることなど
ではルール② である「柄の種類を変える 」はどうでしょうか。例えばスーツにチェック柄を用いたのであれば、ネクタイには小紋柄を用いると言うことであったり、
シャツにストライプ柄を用いたのであれば、ネクタイにはペイズリー柄を用いると言った具合に、異なる種類の柄を用いることで落ち着き感を失わないようにすると言うアプローチです。
こちらも、同じ柄ですとどうしても目がチカチカしやすいですが、柄を変えることでそう言った慌ただしさのような雰囲気は抑えることが出来るのかなと感じています。
そして最後のルール③「柄のサイズを変える」ですが、異なる柄であっても同じ柄であっても、ガチャガチャ感やチカチカした感じを抑制することに対しては効果的である、と言うのが実体験を踏まえた私の感想です。例えばスーツにペンシルストライプ柄を持ってきたのであれば、シャツにはより幅の細いマイクロストライプ柄を持ってきたり、ネクタイには幅の広いボールドストライプ側を持ってくる、と言うのがルール③の意味するところです。
私の場合、ドレスシャツは無地かストライプ柄しか持っておりませんのでルール③を適用する場合はほとんどがストライプ柄の場合なのですが、マイクロストライプ柄のシャツは遠目には無地に見えたりしますし、柄の濃淡も意識していると言う点を差し引いても、ルール③は落ち着いた雰囲気を失うことのない柄の合わせ方として有効だと思っています。
このような中で、今回チャレンジな装いとして上記のルール② 「柄の種類を変える」、 ルール③「柄のサイズを変える」を無視するかのようなスタイリングを行ってみました。実際には全く同じ”柄”ではないのですが、私としましては新たな試み(と言う程大袈裟ではないですが・・・)となりましたので、ご紹介してみたいと思います。
■柄物ルールを無視した!?チェック・オン・チェックなスタイリング
そんな柄物ルールを無視した装いが、こちらのチェック・オン・チェックなスタイリングです。
ブラウン×ブラックのグレンチェック柄のジャケットはサルトリオ(44)、白シャツはヴィンツェンツォ・ディ・ルジェッロ(37)、グリーンカラーのチェック柄のネクタイはジュスト・ビスポーク、リブにカジュアル感の漂うグリーンのカーディガンはクルチアーニ(44)、ポケットスクエアはRODAです。
これにグレーよりのベージュカラーのウールパンツ(44:レスパーデ)とブラウンスエードのエンツォボナフェのセミブローグシューズを合わせていました。
今回用いた柄物アイテムはジャケットとネクタイの2種類(ポケットスクエアを入れると正確には3種類ですが・・・)で、ともにチェック柄。しかも柄のサイズもちょうど同じくらいと言うことで、上述したルール②、ルール③を無視する形になっていますので、個人的には今まで試したことのないスタイリングでした。
それでも柄物を用いた際に全体を落ち着かせるために行うテクニック!?である、無地アイテムを間に挟む(シャツやカーディガンは無地)と言うアプローチを取りれたり、全体としての派手さを抑えたい時に私がよく行う白シャツを取り入れたことが功を奏したのか!?、インスタグラム(ID:nfld_rm55)にポストをした際にも、個人的には良いご評価を頂けたので安心致しました。
ただ、個人的には服好きの怖いもの見たさ!?と言いますか、服好きとしての変な好奇心から!?今回の装いにトライしてみたと言う経緯がございましたが、柄と柄を合わせる際の上記3つのルールを無視することは、個人的にはあまりおススメ致しません。(笑)
トリッキーな装いはそれでけ社内、街中で目立ったり、浮いてきますので、あえてそこのラインを狙いに行くのであれば別にしても、より普通の、もっと王道な柄物ミックスを楽しまれた方が1日中落ち着いて仕事をこなすことが出来るのかなと感じています。
と言うことで、柄と柄との合わせ方を実験を含めて私が考察した限りにおきましては、やはり基本に忠実に、王道の合わせ方で楽しむことが、特に私のように年齢を重ねた大人の方にはおススメだと感じた次第です。ご興味のある方は、是非ご自分でも実験をされてみて、どう言った柄の合わせ方が自分としては心地良いのか、試されてみてはいかがでしょうか!?