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30代の悩めるファッション・ライフスタイル日記

30代のパパが、インポートファッション、インテリア、雑貨などのこだわりのライフスタイルについて綴るブログです。

紳士服の聖地 Savile Row(サヴィル・ロウ)をパパが行く

こんにちは。
本日もイギリス旅行ネタです。多分、このまま何回か続くと思いますので、ご了承ください。(笑)

■紳士服の聖地 サヴィル・ロウとは
では始めましょう。インポートファッション好きの方であれば聞いたことがあるのではないでしょうか。世界に唯一無二の紳士服の聖地と呼ばれる場所があるということを。

日本では「背広」の語源にもなったと言われている、ロンドン中心部のメイフェアに位置する伝説のストリート、Savile Row(サヴィル・ロウ)。ロンドンは14世紀より700年を超えるテーラーリングの歴史を誇る場所なのですが、サヴィル・ロウはロイヤル・ワラント(英国王室御用達)の老舗をはじめ、紳士服のテーラーリングハウスが30前後も軒を連ね、その歴史は200年を超えるといいます。
Savile Row(サヴィル・ロウ)①

顧客にはナポレオン3世やウィンザー公、白洲次郎、チャールズ皇太子をはじめ、ラルフローレン、ジュードロウなど、王族貴族から政治家、俳優、ファッションデザイナーまで各界の著名人が名を連ねます。

聖地と呼ばれるゆえんは、『ビスポーク』と呼ばる完全注文型の紳士服を提供している名店が一同にかいしているためです。『ビスポーク』とは英語の「be spoke」に由来し、話し合うという意味。つまり、顧客とテイラーが話し合い、完全な顧客好みでゼロからイチを生みだす伝統のテーラーリングの業態のことです。

■サヴィル・ロウの歴史とはじまり
サヴィル・ストリートと名付けられたのが1733年。バーリントン伯爵という時の権力者が、自分の妻の名前をつけたのだとか。その後、家並みを表すロウという名前に変更され、最初にテーラーリングハウスを(移転)オープンさせたのが、今も現存するヘンリー・プール。これが1846年のことです。

その後、ヘンリー・プールの成功を皮切りに18世紀になると続々とテーラーリングハウスがサヴィル・ロウに店を構え始めたといいます。周辺にはロンドンの中心部ということで、ジェントルメンズクラブという社交場や大貴族の邸宅があったために、この地が紳士服の聖地になったようです。やはり需要がないと、供給は出来ないですからね。

ちなみに、上記で30軒前後、と曖昧な書き方をしたのですが、理由は数多くのテーラーリングハウスが立退きや移転を繰り返しているからなんです。実際訪問時も空き区画や、工事中の場所がありました。

これはイギリス独自の土地制度に起因しており、イギリスは売買出来るのは土地の使用権のみで、所有できるのは英国君主のみとされています。つまり、日本でいう定期賃貸借契約と言われる契約になっており、期限が切れると立ち退きを命じられると。

更新すれば良いじゃないか、と思われると思いますが、ロンドン中心部で場所が良いだけに、年々賃料が高騰しているといいます。今のファッションの流れはビスポークではなく、既製服が中心。なかなか高額な賃料に耐えられるテーラーリングハウスも少ないのだとか。

ちなみに、サヴィル・ロウ以外に店を構えるテーラーが劣るのか、というとそういう意味ではないので、誤解のないようにお願いします。

■サヴィル・ロウをパパが行く
さて、そんな歴史と文化のある通りは、ビスポークスーツを作らなくてもロンドンに来たからには一度は訪れてみたい!と思い足を運びました。なお、今回の滞在時は非常に天候が良く、26度を超える日も。この日もとても暑い日だったのですが、紳士服の聖地に行くのにTシャツ、短パンではバチが当たると思い、敬意を表するべくシャツとジャケットを着て行きましたよ。(笑)※場所は、先日ご紹介したジャーミンストリートから徒歩数分に位置しています。
Savile Row(サヴィル・ロウ)⑤


今回は特に有名な3店舗をご紹介します。まずはサヴィルロウ1番地に店を構えるギーヴス&ホークス。
Savile Row(サヴィル・ロウ)④

もとは海軍の軍服を仕立てていたギーヴスが、陸軍の軍服を仕立てていたホークスを買収して1974年に誕生したテーラーリングハウスです。店舗ファサードは想像よりスタイリッシュな印象でした。ちなみに現存する3つのロイヤルワラントを所有する数少ないテーラーですが、現オーナーは中国系の企業のようです。時代の流れを感じますね。

そして続いてはハンツマン。
Savile Row(サヴィル・ロウ)③

1849年創業の正統派のイングリッシュ・テーラーリングが持ち味の同社。ヴィクトリア女王や、エドワード7世をはじめとして多くのロイヤルワラントを持ち、貴族的とされる顧客名簿の華やかさ、クラフトマンシップ、ステータス性において、サヴィル・ロウで最も高価なテーラーとして名を馳せているのだとか。ショウウィンドウのホワイトのジャケットはめちゃめちゃ目立っていましたよ。ちなみに2ピーススーツで60万円前後からだそうです。。

最後は日本でも受注会などをしているので聞いたことがあるかもしれませんが、ヘンリー・プール。
Savile Row(サヴィル・ロウ)②

サヴィル・ロウに現存する最古のテーラーリングハウスで、「サヴィル・ロウの創始者」と称され、イングリッシュ・テーラーリングの歴史、伝統を継承する名門です。世界の政財界にも顧客が多く、日本の宮内省を含む、世界各国の王室から40ものロイヤルワラントを受けているのだとか。個人的にも外観からは一番イングリッシュスタイルと風格を感じたテーラーでした。
※伊勢丹などで注文できるのは、ビスポークではなく、メイド・トゥ・メジャーです。

■サヴィル・ロウのこれからを想う
実は日本を立つ前に、1冊の本を読んでおりました。長谷川 喜美さんが著者の『Savile Row(サヴィル・ロウ) A Glimpse into the World of English Tailoring』です。やはり何も知らずに行くのと、多少でも知識を入れてから行くのとでは、感じられる事がだいぶ違ってくるだろうと思ったのです。そう何回も行ける場所でもないということもあり、購入をしました。
Savile Row(サヴィル・ロウ)_book

上述のサヴィル・ロウの歴史や、各テーラーリングハウスの特徴なんかは、かなり参考にさせて貰いました。何も知らない素人が、サヴィル・ロウを理解するには十分な内容だと思います。ただ、ちょっと高い出すけどね。

そんな最低限の知識を入れてから訪問したわけですが、やっぱり独特の雰囲気というか、オーラに感慨深い思いがしました。その時は嫁さんや子供と一緒だったので、学んだ事を簡単に説明をしながら歩いたのですが、紳士服に全く興味もなく、事前知識のない嫁さんであっても面白いと喜んでいましたよ。

ただ、気になったのは、工事中の区画にオープン予定であったブランドが、なんとアバクロンビー&フィッチだったのです。私もアバクロが銀座に進出するより、だいぶ前の20代前半はハワイで買ったりしていましたが、なんだかなぁと感じざるを得ませんでした。

世界的な服装のカジュアル化が進み、既製服が中心となる今となっては、数百年も続くテーラーリングハウスにとってはなかなか経営が難しい時代になっているのも事実なのかもしれません。日本の百貨店が既存の百貨店路線か、脱百貨店かで別れているように、イングリッシュテーラーリングハウスの方向性も、伝統的なスタイルを継承するのか、それとも時代に沿った新しいテーラーリングの形態を模索するのかで葛藤があるようです。

是非、世界のお金持ちの皆様には、紳士服の文化を継承することへの支援にも繋がりますので、こういった伝統的技術、文化をもつサヴィル・ロウのテーラーリングハウスでスーツやジャケットを仕立てて頂きたいですね。私もいつかは米粒ながら貢献したいという想いを強くしたのでした。

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