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30代の悩めるファッション・ライフスタイル日記

30代のパパが、インポートファッション、インテリア、雑貨などのこだわりのライフスタイルについて綴るブログです。

地図で愉しむ!?インポートファッション:後半

こんにちは。
前回からバトンをうけ、本日は「地図で愉しむ!?インポートファッション:後半」ということで、いよいよ本題に突入してまいりたいと思います。

■イタリアを3分割
本Blogでは今まで色々なブランドの歴史に触れてきたわけですが、ある時気づいたわけです。

あれ、このブランドとこのブランドの創業エリアが近いな、確かあのブランドもこのエリアだった!?

そうです、ある特定の分野が同じエリアにまとまっていたり、エリアならではの特徴が浮かび上がってきたわけです。
まさに「地図で愉しむ」という本日にテーマのど真ん中なわけですが、これらのエリアの特徴を簡単にと言いますか、乱暴にまとめていくと、イタリアを3つに分割して見ていくと分かりやすいのです。下記のような感じに。
イタリア3分割

旅行本なんかでも北部、中部、南部と3分割している記事があったりしますが、ほぼ同じ分け方で問題ありません。といいますか、厳密な区分けはないようですので、ざっくりとで良いかなと。

■北部はファブリックとマシンメイドならではの精緻さ
では、まずは地図上でいうところの北部から見て行きましょう。

まず最初に気づいたのはコチラでご紹介したカルロ・バルベラのファブリックについて調べている時でした。カルロ・バルベラはビエラ地方という、ミラノの北西、トリノの北東あたりに位置する都市で生まれたのですが、皆さんもご存知のエルメネジルド・ゼニアやロロ・ピアーナ、カノニコといった高級生地メーカーがこぞって皆、ビエラ地方発なわけです。

これはアルプス山麓ビエラ地方の自然環境と密接な関係があったのです。ビエラ地方は、豊富できれな水資源に恵まれていることから、古くから繊維・織物産業がこの地方に集積していたようで、今やイタリアファッションを支える重要なエリアの一つとなっています。

つまり、北イタリアは良質なファブリックが豊富ですと。

更に、前回の記事で北は工業化が進んだために裕福なエリア、ということを記載致しましたが、ファッションにおいても工業化が進んでおり、いわゆるマシンメイドながら精巧な技術を有しているわけです。

例えば、マシンメイドの最高峰ジャケット!?である「ベルヴェスト」は、パドゥアというイタリア北東部の都市に本拠地がありますし、ヤコブコーエンも同じくパドゥア。

また、マシンメイドの最高峰シャツといえばフライですが、フライはボローニャですよね。他にも、美しいシルエットで日本の男性の足元を演出してくれるインコテックスも北部に含まれるヴェネチアですし、PT01のトリノも北部。

つまり、高いマシンメイド技術を武器に、美しい精緻なシルエットを生みだすブランドが多いことでも有名なんです。
では、中部はどうでしょうか!?

■中部といえば革プロダクト
中部というと、フィレンツェを核としたトスカーナ地方が中心です。
このエリアは、革のなめしに必要なタンニンを多く含む栗林が多く、また作業に必要な水の水源であるアルノ川があることなど、自然環境が革のなめしに非常に適しているわけです。

そんなこともあって、トスカーナの革の歴史をたどると、5~6世紀頃には既に羊皮紙などの革加工技術が存在していたとも言われており、革のなめし、加工技術は長い年月をかけて熟成されてきたと言えますね。ちなみにイタリアのなめし革の企業の30%以上がフィレンツェとはじめとするトスカーナ地方にあると言われているようですよ。

ブランドとしては有名なのは、フィレンツェですとフェラガモやグッチなどの世界的なラグジュアリーブランドがありますし、インポートファッションファンに人気のシセイも革の買い付けはトスカーナのタンナーから仕入れております。また、同じく中部に位置するマルケ州は同じ革プロダクトでも靴が有名です。以前ご紹介したデュカルスもマルケ州ですが、トッズやサントーニなんかもマルケ州ですね。

これは革のなめし、加工に最適であったトスカーナ地方から派生して、手工業、職人的な技術が文化的に根ざしていた結果、マルケ州が靴の一大生産地になったのかなと想像します。イタリアの革プロダクトや靴ブランドを調べていくと、”マルケ州”という言葉が大抵出てきますよ。笑。

なお、紳士靴の聖地である英国ノーサンプトンは、原材料となる牛の飼育に適しており、革靴を制作する工程において必須となる革のなめしに必要な水やナメシ剤となる樫の木が豊富だったから聖地となったと言われています。

やはり自然環境が、産業に与える影響というのは大きいのですね。

■ハンドワークならではの柔らかい風合いと艶のナポリ(南部)
さて、最後はイタリア南部なのですが、南部というか、もうナポリです。(笑)

これはナポリジャケットという地域名が前面に出る単語がうまれている位ですから、すぐに想像できるかと思いますが、ハンドワークを駆使したアンコンジャケットに代表される柔らかい気心地のジャケットやシャツが有名ですよね。

イタリアはもともとヨーロッパ圏では人件費が安価であったことから、フランスなどの手縫い工場的な役割を歴史的には担ってきたわけです。

コストにおいて非常に大きな割合をしめる人件費の安さは大きな武器でして、比較的最近までイタリアの手縫い文化は残っていたと言います。今では上述しましたように、北部は工業化され、ハンドワークを駆使する職人の多くはナポリなど南イタリア出身の方が大多数を占めるようですが、逆に言えば脈々と受け継がれてきたハンドワークの達人がナポリ界隈には集まっている、といえそうです。

これは、チェザレアットリーニ、キートン、イザイア、スティレラティーノ、ルイジボレッリ、フィナモレといったハンドワークが生みだす独特の柔らかさと艶感を武器とした、今をときめくブランドが軒を連ねているのがナポリであることからも容易に想像できますね。

今ではナポリのこの職人でないと出来ない手法を持つという神のような!?存在の職人さんもいるといいますから、工業化の波に飲み込まれないよう、しっかりそういったブランドを応援していきたいものです。

■地図で愉しむ!?インポートファッション
ということで、ちょっと話をまとめてみましょう。

イタリア北部は良質なファブリックを生み出す自然環境が整っており、これらの良質なファブリックを使い、工業化された精緻なシルエットと安定感を武器とするブランドが多く存在しておりました。

中部は革小物や革プロダクトを生み出すに最適な環境が整っており、世界的なバックブランドやシューズブランドが多く集積しておりましたね。

南部は、ハンドワーク。手縫い文化が今でも息づくナポリには、ナポリのこの職人しかできないと言われる技術を有しているなど、ハンドワークならではの柔らかさと艶感が魅力のブランドが軒を連ねていると。

都市国家であった期間が長いイタリアには、このようにエリアによって、その土地の気候や環境を生かした産業がしっかり根付いており、それぞれの強みを生かしたブランドが成立しているわけです。

このように地図で大まかな特徴を理解しておくと、ブランドの創業エリアを聞いただけで、○○あたりが強みなのかな?とか、様々な想像が頭の中に浮かんでくるわけで、これもちょっとしたインポートファッションの愉しみ方ではないか、と思ったりしております。

前半では、南部の貧困状況、とくにナポリに訪問した時の感想なんかをちょろっと記述いたしましたが、これからの時代、工業化することができない、つまりは、人間にしかできないことの価値が、相対的にどんどん高まっていくのではないか、と個人的には思ったりもしております。

機械やコンピュータが動くことでお金が稼げるのではなく、人が汗水垂らして働いたからこそ、適正な報酬が手に入る、そんな当たり前のようなお話が成立する世界と言うのも良いなと思うわけです。

これからも南部のブランドには北部に負けないように頑張ってもらいたいですし、蔭ながら応援したいと思っています。
人の手仕事に価値を感じ、お金を落とせる大人の男になりたいな、そう記述して本コラムを結びたいと思います。

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