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Think Elegant !

ファッションを通して自らの人生と向き合い、美しいと感じるスタイルを追及するブログです。

Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで!:後編

こんにちは!
本日は、「Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで!」と題して、2回にわたって私のス・ミズーラ体験を記述してきた記事の最終回です。本日は、セレクトした生地や、新進気鋭のサルトである直井茂明氏によるフィッティングの様子などを写真を交えてお伝えしていきたいと思います。
※前編は、コチラ
※中編は、コチラ

■セレクトした生地は、名門マーチャントであるCaccioppoli(カチョッポリ)のウール×モヘア!
さて、中編でのもったいぶった終わり方は非常に微妙でしたが(笑)、今回私がセレクトしたのは、創業したのが1920年という約1世紀の歴史を誇る、南イタリア、ナポリのトップマーチャントであるCaccioppoli(カチョッポリ)のファブリック。
Caccioppoli(カチョッポリ)のファブリック

近年ビジネスのグローバル化など、ビジネス業界の環境変化もあってか、減少しつつあるファミリービジネス(家族経営)。そのような中で、カチョッポリは今でもファミリービジネスを守っている数少ない伝統的なマーチャントの一つです。

生地の供給先も、イギリス、フランスといった欧州はもちろんのこと、日本を始めとしたアジアまで広がっており、イタリアのナポリだけをみても、600店以上のサルトリアに供給していると言いますから、驚きます。

ただ、前編でもご紹介した通り、カチョッポリはミルではなく、マーチャントなので、ナポリに拠点を置いているとはいえ、世界中の良い生地を、独自のフィルターをもってセレクト、展開しているわけですね。

ということで、今回直井氏に勧められて私が決めた生地も、イタリアではなく英国の生地。
実はまたネイビーなのですが、ガイオラのホップサックに比べると明るめで、ウールとモヘアの混紡(双糸)。グラム330と、かなりしっかりとした目付(打ち込み密度が濃い)で、いかにも英国の生地といった印象ですが、触ってみると、しなやかでいて、ハリがある。さらに、シャリ感が感じられるのが特徴です。

セレクトした生地ですが、強撚(きょうねん)した糸を平織りにすることで、気孔を多く持った織物となるため、トロピカルと比較してもより通気性が高くなるといい、経糸と緯糸にウールとモヘアと使っていることから、「トニック」または「ポーラー」と呼ばれているそうです。

正直、年初にガイオラのホップサックを購入していたので悩んだのですが、ホップサックはスポーティな生地ですし、それなりの価格でしっかりと仕立てるのであれば、やっぱりベーシックな生地にしておいた方が良いなという思い、そして直井氏やシャロンさんのオーナーであるK氏とご相談させて頂く中で、決断した次第です。

■Let's Su Mizura!
さて、いよいよ生地が決まったら、フィッティングを開始します。
まずは、ベースとなるサンプルを決め、そこから体型補正を行っていくのですが、私はサイズ46から調整していくことにしました。普段はサイズ42や44が多いのですが、直井さんのパターンはかなり絞り込んであるので、46から補正するのが良いだろうということになったわけです。
※172cm 59kg ウエスト76cm

まずは、パンツから。
ベースサイズのパンツをはいてみて、お尻周りを入念に!?確認します。シワのより方など、あまりタイト過ぎると稼働性に影響がでるので、そのあたりをチェック。
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで①

ワタリ(腿幅)、ふくらはぎ、裾とピンを入れていき、絞っていきます。ピンの入れ方がいかにも仕立て職人さんといった手つきでエレガント。私が女性なら、惚れてしまうと思います。(笑)ちなみに今回はワンタック(インタック)を入れて頂きましたよ。
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで②

続いて、ジャケットです。
ベースは、結構胸元にボリュームがある、色気あるシルエット。今回は、チェストや、ウエスト周りの補正を行いながら、進めて頂きました。
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで③

直井氏のパターンの一つの特徴ですが、イセ込みの量がかなりあります。結構攻めたシルエットですが、これにより、腕の稼働がしやすいので、色気があるシルエットながら、稼働性も犠牲にしないと言えるのかなと思います。肩周りにそんなイセ込みの量を感じ取ることができますね。
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで⑤

こちらは補正後。ラペル幅は、標準でも9cm位ありましたので、結局大きくはいじらず、ハウススタイルをそのまま踏襲することに。ちなみに、背抜き仕様です。
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで④

補正が終わったら、コーヒーを頂きながら(笑)、釦とライニングを選んでいきます。釦は同色のネイビーをセレクトし、
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで⑧

ライニングも表生地よりもダークなネイビーとうことで、基本的には直井氏のアドバイスをそのまま受け入れました。まずは、しっかりとベーススタイルを堪能したいなと。
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで⑥

今回は、rm55の個性というか要望を盛り込む、というよりは、直井氏、そしてシャロンスタイルを味わうべく、カスタマイズは最小限に致しました。ただ、実際は受けて頂けるカスタマイズの幅はかなり広いようですので、色々な相談に乗って頂けるそうですよ。こだわり派の方にもご満足頂けるのではないでしょうか。

ちなみに、私がつけた贅沢なオプションというと、直井氏ご本人によるボタンホールの手縫い処理!私はスーツを見るときには、だいたいボタンホールとラペル、そして肩周りの表情なんかを見ますが、直井氏のパターンのスーツに手縫いのボタンホールを付けると、一見ビスポーク!?といったような雰囲気がでるそうなんです!?これは非常に贅沢ですが、是非シャロンさんでス・ミズーラをされる方がいらっしゃったら、つけて頂きたいオプションです。

今回は贅沢なカチョッポリのウール×モヘアの生地に加えて、ボタンホールをハンド仕上げにして頂くというオプションを付けてしまったので、総額は20万円(税込)を超えるという、私の人生でも最も高額なスーツの購入とあいなりました。

ただ、クラシックをベースとしたスタイルであり、ファブリックも英国の生地で目付もしっかりしているので、これからの人生をともに長く歩める相棒になる(体型さえ維持できればっ!?・笑)と思っております。

生地こそイタリア・ナポリのマーチャントであり、英国生地ですが、仕立てる職人さんは日本人の方ですから、そういう意味では、「一人・クールジャパン・プロジェクト」の第2段と言えなくもないのかなと。(笑)

通常ス・ミズーラですと1カ月半前後で仕上がってくるすですが、今回はボタンホールを手縫いで行って頂くオプションをつけさせて頂いたので、3月頭に依頼して、G.W前後くらいの仕上がりになりそうです。

■Su Mizura(ス・ミズーラ)を終えて
さて、シャロンさんにてス・ミズーラを体験した記事をお送りしてまいりましたが、なんだかビスポークを体験したかのような感覚で、とても楽しく、そしてあっという間に時間が過ぎて行きました。

様々なところでスーツを仕立てられ、独自のカスタマイズをガンガン行いたい方はもちろんですが、私のように、あまり経験がない方でも、直井氏やスタッフさんの的確なアドバイスをもとに、ス・ミズーラを味わえるというのは、とっても嬉しい出来事であり、学びのある経験となりました。

「いつかは直井氏のビスポーク!」ということを夢見ておりますが、まずは、今回ス・ミズーラさせて頂いた1着をしっかりと着こんで、自分なりの感覚とのフィッティングを楽しんでいきたいと思っております。

出来上がってまいりましたら、また本Blogにてご紹介させて頂きますね。
最後に、直井氏との記念写真をパシャリ。私は顔を人様に見せれるほどではございませんのでモザイク処理。(笑)
Su Mizura(ス・ミズーラ)をSharon(シャロン)さんで⑦

直井氏は、フィッティングの時こそ職人さんの表情と雰囲気でしたが、色々相談させて頂く際などは、非常に物腰柔らかく、お話ししやすい方でした。また機会がございましたら、色々ビスポークのお話なんかも伺いたいと思います!









Comment

elnegro says... ""
ス・ミズーラ 三部作堪能させてもらいました。
私も麻布テーラーでのオーダーしが経験がないのですが、非常に関心のある分野です。
サンプルを見るとラペル幅が広くガイオラを思わせる雰囲気でしょうかね。

ボタンホールをハンド仕上のオプション!それは贅沢なオプションですね。
私は変なところで合理主義だったりするので、なかなか選べない気がします。(笑)

でもボタンは重要なポイントですよね。
セレクトショップオリジナルのスーツで一番気に入らないポイントがこのボタンだったりします。
(そこそこの値段でも安っぽいプラスチックだったりするので....)

いずれにしても完成が楽しみですね〜。
2015.03.23 21:56 | URL | #- [edit]
rm55 says... "Re: タイトルなし"
>elnegroさん
いつもコメントありがとうございます!そして、3部作、お読み頂きありがとうございました!
とうとうス・ミズーラ、行ってしまいました。大人の階段を1歩登った気分です。笑。

私もかなり久しぶりなので、どのような形であがってくるのか、非常に楽しみなんです。直井氏のパターンは、ナポリなど、特有のスタイルがあるというよりは、ブリティッシュだったり、フィレンツェだったり、ナポリだったり、氏の美学にかなうディティールがふんだんに盛り込まれているような気が致しました。

正直私にとってはかなり高額な投資となりましたが、目付がしっかりしているぶん長く着用できるかな、とも思っており、数年後に振り返る時もまた今から楽しみです。笑。

ボタンホールは、フラワーホールだけでもハンドにしてもらうと、グッと雰囲気が異なるのではないでしょうか。直井氏のボタンホールは小ぶりで、とても特徴があるホールでしたよ。

仕上がりをご覧頂き、気になるようであれば、elnegroさんも是非訪問されてみてください。サンプルを着用させてもらったり、見せてもらうとまた雰囲気が伝わると思いますよ^^
2015.03.23 23:13 | URL | #- [edit]

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