<?php include_once("analyticstracking.php") ?>

30代の悩めるファッション・ライフスタイル日記

30代のパパが、インポートファッション、インテリア、雑貨などのこだわりのライフスタイルについて綴るブログです。

たった2mmの攻防、そして美学

こんにちは!
本日は、コラム的な内容でお届けしたいと思います。

■Ring Jacket×guji座談会 vol.1
さて、サブタイトルでもお分かり頂けるかと思いますが、本日の記事を執筆するにあたり、インスパイヤーされたのは、インポート・ファッションをお好きな方であれば恐らくご存知であろう、guji(グジ)さん。参考にさせて頂いたのはgujiさんのHPに掲載されていた企画記事です。楽天にもginlet(ジンレット)の名前で出店しておりますよね。

なお、当Blogでは、以前「競合が競合に出店!?」と言う記事で、gujiさんを取り上げさせて頂いておりましたので、長らくお読み頂いている読者様であれば、思い出して頂けるかもしれません。

企画記事の内容としましては、”蜜月の関係”と噂されるRing Jacketさんとgujiさんとの関係や、gujiさんがRing Jacketさんに別注したスーツについての経緯や、こだわったポイントなどの詳細を対談形式でお話になられているのですが、その座談会の中でも個人的に非常に興味深かった点を、本記事では取り上げさせて頂きたいと思います。

ちなみに、スピーカーは、gujiさんの社長であられる田野浩志氏と、Ring Jacketのセールスディビジョン・マネージャーである笹本英利氏の両氏です。もちろん読み物としても面白いですし、Ring Jacketの敏腕セールスマネージャーこと笹本英利氏の豊富な知識にはさすがプロ!と唸ってしまう点もございましたので、興味のある方は、是非チェックされてみてください。
→「Ring Jacket×guji座談会 vol.1
Ring Jacket×guji座談会 vol.1
※gujiさんのHPより拝借致しました。

■たった2mmの攻防、そして美学
さて、本題にまいりましょう。
Ring Jacketと言えば、国内随一のスーツファクトリーであり、私が初めて袖を通したのは2013年。日本人の体型を元にして設計されたパターンと着心地の秀逸さに、国産ジャケット(スーツ)に対する評価が自分の中で一変したブランドでもありました。

中でも対談の中でも笹本氏が述べられている通り、Ring Jacketは、「首に吸い付く様につけられた襟と本場に負けないいせ込み量を持った袖付け」に相当のこだわりを持って仕立てていると言います。

個人的な感覚ではありますが、確かにそのイセ込みの量は、インポートのファクトリー系ブランドが仕立て上げたマシンメイドのジャケットと比較しても遜色ないと言いますか、むしろ腕の稼働のし易さは上回っているとさえ感じることがございます。

イセ込み、とは以前も何回かご説明申し上げておりますので、詳説は致しません。ただ、「アームホールに対して大き目の袖を、生地を寄せながら入れ込んでいくことで、腕の稼働性を向上させるための手法」とでもご理解頂ければ、ここでは良いと思います。

なお、イセ込む際にギャザーを入れつつ、立体的に縫い上げることでできる肩山のドレープを、「マニカ・カミーチャ」もしくは、「雨降り袖」と呼びます。
RING JACKET(リングヂャケット)CARLO BARBERA (カルロ バルベラ )フランネル ウィンドーペンスーツ⑤
※リングヂャケットのカルロ・バルベラ製のファブリックを使ったウィンドペンスーツの袖山

Ring Jacketはまさに、このイセ込みの量に対してこだわりを持っているそうなのですが、当然アームホールに対して大きい袖を入れ込んでいくわけですから、二の腕の部分にボリュームが出て参ります。イメージとしては、下記の画像ですね。
Sharon(シャロン)’s ハウススタイル_Su Mizura(ス・ミズーラ)⑭
※マシンで仕上げられた中では、トップレベルのイセ込み量を誇る、シャロンさんのパターン・オーダースーツ

今回別注のスーツを依頼するにあたり、この二の腕部分のボリュームを1cm細くしたいと申し出たのが、gujiの田野社長。そこには、既存のモデルの雨の降り方が、「今の日本のモダンクラシコなスーツスタイルにはちょっとトゥーマッチ」と感じる、独自の”美学”があったわけです。

しかし、そんな田野氏の申し出をRing Jacketはあっさりと”断った”と言います。
Ring Jacketはファクトリーが原点です。つまり、”モノづくり”の精神がベースにあるわけですね。従って、イセ込む量も、着心地を最適化するために長い時間と試行錯誤の末に設定しているという”こだわり”があるのです。

とは言え、モノづくりには”こだわり”も必要ですが、更なる進化のためには”柔軟性”も必要です!?と言うことで、まずは「5mm」細くしてサンプルを試作し、ああでもない、こうでもないというパターン調整の結果、最終的には「8mm」細くする、という所で落ち着いたという経緯があったそうですよ。

「1cm」から始まり、「5mm」になり、最終的には「8mm」に落ち着くと言う、当初の要望から「2mm」の中に、”美学”とモノづくりの”こだわり”の攻防があったわけですね。

個人的には「雨降り袖」と言うのは、機能美として理解しております。従って、それも一つのスタイルであるということから全く気にならないのですが、仕事によっては確かに「トゥーマッチ」なこともあるでしょうし、好みもありますから、このあたりの経緯は非常に興味深く読ませて頂きました。

と言うことで、モノづくりの”こだわり”と”美学”と言った観点で、ジャケットを見てみると、また新たな発見があったりするのかもしれないな、と考えさせられた対談でした。









Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://rmlifestyle.blog.fc2.com/tb.php/733-057397df