Sciamat(シャマット)のウール×シルク ヘリンボーン柄のスーツを購入!(前編)
こんにちは!
本日は、まったく予定外であった2016年SSの大物をご紹介致します。
■買うのに理性は必要ない!シャマットの魅力
この度購入してしまいましたのは、Sciamat(シャマット)のウール×シルク ヘリンボーン柄のスーツです。。シャマットの2016年SSの新作は、「SharonさんにSciamat(シャマット)の2016年SS新作アイテムが入荷っ!」と言う記事にてご紹介させて頂きました通り、3月下旬に入荷しておりました。
もちろん私も入荷早々に訪問し、試着などを含めて新作を堪能させて頂いたわけですが、このSSは既に予算が枯渇していたことや、スーツに対して大きな投資をするなら秋冬物、と言う自分の中の固定概念もあり、魅力的な数々の新作を前に泣く泣く見送っておりました。
しかし、Sciamat(シャマット)の魔法!?魔力!?に取りつかれてしまったのでしょうか。家に帰っても、考えるのはシャマットのことばかり。(笑・※)ただ、色々と資金繰りを考えてみるも、何をどうやっても「払える」気が致しません・・・。
※安心してください、家族サービス、仕事もちゃんとしてますYO!
くしくも、SharonさんとのコラボBlogで最初にご紹介させて頂いたのは、今回ご紹介させて頂く、シャマットと言うイタリアでも最高峰のサルトリア・ブランドについてでした。タイトルは、
「買うのに理性は必要ない!シャマットの魅力。」
ファーストシーズンこそ理性を失い(汗)、ジャケットとコートを買うという暴挙にでておりました。しかしこの2016年SSは、上述したようなタイトルの記事を執筆していた私ではございますが、さすがに「理性」を持って、シャマットと対面していたのです。
が、やっぱり着ちゃうと駄目ですね♪(汗)
あまりのカッコ良さに、支払いの目処が立たないまま、まさに伝家の宝刀である、クレジットカードをきっている私がおりました。(汗)ファッション界の重鎮の方の思い出話などにおいて、若い頃に給与の何倍もするスーツや靴を買ったと言う”武勇伝”が語られていることをたまに目に致しますが、まさにそんな様相を呈してきております・・・。
昨年AWに続いて、今回も自身が以前記事で執筆したタイトルのような、「理性」を失った行動をしてしまったわけですが、そう言いながらも唯一!?理性が多少は働いたと思えるのが、セレクトしたアイテムでした。シャマットの2016年SSのアイテムをご紹介した記事にて触れておりましたが、最初に気になっていたのはブラウンのヘリンボーン柄ジャケット。
※Sharonさんの公式Blogより拝借しております。
そして次に気になったのはコットンスーツでした。
※Sharonさんの承諾を得て、撮影しております。
どちらも大変魅力的で、悩みに悩んだのですが、支払える気がしない、と言う理性を持って見送ったわけです。
ところが、見送った後も試着を重ねる中で思ったことは、ベーシックなネイビーのスーツであれば仕事でもガンガン使えるし、費用対効果も高いのではないか!?と言うこと。そして、とうとう「これは将来の自分に対する大きな投資だ!」と言う、意味のわからない理屈を自分の中で創り上げることに成功してしまったのです。
その上、春夏もののスーツに投資することの”意味”を、シャロンのオーナーであるK氏より伝授され!?(笑)、この度”再度”理性を失い、清水の舞台から飛び降りした次第です。
そして、改めて『本当に良い物、かっこいい物を購入する際には、理性はいらない。必要なのは、自分の感性、そしてクレジットカード1枚だと』、再確認した次第です。(笑)
それでは、実物をご覧頂きましょう。
なお、本日はジャケットを中心にご覧頂き、次回の記事でパンツや、ディティールなどに少し踏み込んでみたいと思います。
■Sciamat(シャマット)のウール×シルク ヘリンボーン柄のスーツ
今回購入しましたのは、春夏らしい明るめのネイビーカラーのヘリンボーン織りのスーツです。昨年AWにはホップサックJKTとチェスター/ポロコートを購入しておりましたが、シャマットのスーツは自身初の購入となります。
Sharonさんにおいてファーストシーズンとなった2015年AWから更に改良を加え、肩幅やパンツのウエストの調整などが図られているようで、2016年のSSは、私もよりジャストフィットに近いフィッティングになっておりました。
しかしこの表情、いかがでしょうか。シャマットショルダーと言われる袖山のボリューム感も若干抑え気味で、私は普段の仕事にも使えるレベル。そして、ラペルの芸術的な弧を描くラインは健在で、惚れ惚れ致します。
正面から。柔らかく返るラペル、ふわっとした袖付けなど、手縫いスーツならではのエッセンスが非常に感じられるジャケットです。
首筋に吸いつく高い”のぼり”は、まるで富士山を拝むよう。(笑)高いゴージラインに、太めのラペル、そしてダブルステッチなどディティールの随所にナポリのスタイルを見出すことが出来ますが、独特の袖山やジャケットそのものが持っている雰囲気は、やっぱり唯一無二のシャマットそのものです。
ハトメ穴のフラワーホール。個人的には一文字のフラワーホールより、ハトメ穴の方がクラシカルな表情な気がしており、好みなんです。手縫いスーツはフラワーホールを見ると、そのサルトの縫製力がすぐに分かると言いますが、そこはシャマット。とても美しいフラワーホールを見せてくれます。
非常に高いゴージラインに、ブランドのアイコン的存在にもなっているシャマットショルダーと言われる、ボリュームのある袖山。パフド・スリーブのようにフワッとつけられた袖は好き嫌いが分かれそうですが、個人的には中世の貴族を思わせる雰囲気があるようにも感じております。
胸の立体感にあわせて曲がるバルカ・ポケット。そして、そのバルカ・ポケットを半分は覆ってしまおうかと迫る迫力あるラペルはシャマットのスタイルの一つですね。ちなみにポケットチーフは若干ながら見えにくいです。(笑)
シャロンさんでは生地などによってディティールを変えておりますが、今回はヘリンボーン織りの生地と言うことで、スポーティな風合いとなりますので、ラペルもダブルステッチ仕様。ちなみによりドレッシーな生地のスーツは、際にシングルステッチで入っていたと思います。
美しく返るラペルに影響を与えるハ刺しも、ちょっと見にくいですが、独特のリズム感を持って!?施されておりました。
画質の関係で生地が分かりにくいですが、こんな感じです。太陽の下では非常に美しく輝いてくれるであろう色合いと光沢感。ヘリンボーンが更に生地の表情に動きを与えます。
私が最初に購入したホップサックJKTにはパッチポケットがついておりましたが、今回はスーツと言うことで両玉縁仕様。外で使うスーツではないので、フラップはついておりません。
ベント(切れ目)は、サイドベンツ。かなり長くベントを切っているのがシャマットの特徴ですが、これがまたカッコいいのです。しかも、前身頃に対して若干後ろ身頃を短く設定することで、スタイリッシュかつ、軽快感を出しているのも特徴ですね。
袖は今回2mm重ねの3つボタンで仕上げました。これまでスーツは2mm重ねの4つボタン、スポーツジャケットは3つボタンで、ジャケットの雰囲気などによって重ねか平置きかを選択していたのですが、今回はニコラ・リッチさんの仕様を真似てみました。ちなみに兄のヴァレンティノ・リッチさんは4つボタンの重ねだったと思います。
芯材がほとんど入っていないにも関わらず、この背中と腰に吸いつくS字ラインは、サルトリアとしての技術力の高さを表しているようです。SharonさんのBlogにもありましたが、そのあまりの心地良さに、「女性に後ろからハグをされているような着心地」と評されていると言いますが、これまた言い得て妙な表現ですね。いかにもイタリアらしいです。(笑)
と言うことで、2016年のSSアイテムである、Sciamat(シャマット)のウール×シルク ヘリンボーン柄のスーツの購入レポート前編をお送り致しました。次回後編では、生地やディティール、パンツを中心に見て参りたいと思います。