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Think Elegant !

ファッションを通して自らの人生と向き合い、美しいと感じるスタイルを追及するブログです。

Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポークスーツやジャケットを仕立てる際にチェックしたいポイント!?

こんにちは!
本日は「Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポークスーツやジャケットを仕立てる際にチェックしたいポイント!?」と言うテーマで、私自身が約10か月間に渡って経験をしてきました「Shibumi によるビスポークジャケットの納品までの道のり」を踏まえてお送りしたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■Shibumi Firenzeによるビスポークスーツやジャケットを仕立てる際にチェックしたいポイント
さて、前回、前々回と2回に渡って私自身がこの度納品を頂きました、Shibumiによるビスポークジャケットのスタイルや着心地等についてご紹介をしてまいりました。

スタイリッシュさやクリーンさと言う特徴を有するShibumiのスタイルが直線で構成されたラインによって実現される一方で、カーディガンのように気軽に羽織ることの出来るライトな着心地はアルフォンソシリカやデペトリロに近い感覚であることを述べました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ①

また、私にとっての今後の要望としましては、アームホールのサイズをより身体に近づけるとともにカマの位置を上げて貰うことで肩や腕を大きく動かした際のツッパリ感をなくし、着心地の改善を実現することだとしておりました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ③

そんな私の改善希望点を書きますと、スタイルとしては気になるけれど自ら仕立てることに不安を覚えたり、躊躇してしまう!?方もいらっしゃるかと思います。従いまして、本日はShibumiにおけるビスポーク1発目の満足度を上げる為には、こんなことをチェックしたら良いのではないか!?と言うことを自身の経験を踏まえてお伝えしてみたいと思っています。

①着心地に関するフィードバックを自ら行えることが条件
まずお伝えしたいのは、ファーストフィッティング(仮縫い)やセカンドフィッティング(中縫い)において、自分が感じた感覚、特に改善希望点をしっかりと言語化して、フィッターであるベネディクト氏に適切にフィードバック出来ることがとても重要だと感じています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のトランクショーに参加!:ファーストフィッティング編②

例えば私がいつもお世話になっているSharonさんにてサルトリアソリートのトランクショーに参加させて頂いた際には、Sharonのスタッフさんが適切なタイミングで私に”問いかけ”をしてくださったり、一緒に確認をしてくれていましたので、自ら積極的にフィードバックを発信する必要性はありませんでした。

また、直井茂明氏によるスーツや久内淳史氏による靴のビスポークの際には、日本人ならではのキメの細かい確認が入りましたし、母国語である日本語でやりとりが出来ますのでコミュニケーション上の問題が発生したことはありません。

これに対してShibumiによるトランクショーの場合はサポートスタッフが居てくれる訳ではなく、また通訳の方はいらっしゃいますがメンズドレスファッションにおけるビスポークに精通しているわけではございません。従いまして、私の片言の英語力では自分が感じたことの100%をベネディクト氏に直接フィードバックするのは簡単ではありませんでした。

ところで、Shibumiのビスポークはジャケットで30万円(日本円決済の場合)からですので、イタリア仕立てのビスポークジャケットの価格としては大きな魅力を感じる価格です。実際私が選んだ生地もアップチャージはありませんでしたので、今回はスタート価格(※)にて仕立てて頂いております。
※私はクレジットカード決済のために€払い。よって、為替による変動等は有り。

よってイタリアはナポリ仕立てのビスポークにチャレンジしたい!と言う方にとりましては大変魅力のある選択肢になり得るのですが、それでもビスポークの経験がないと言う方には個人的にはあまりおススメはしません。他のサルト等で数着ほど仕立てたご経験を有しており、フィッティングにおいて着心地等に関する改善要望をしっかりとフィードバック出来ると言うことが必須の条件だと感じています。

②好みの着心地を有するスーツやジャケットを着てトランクショーに参加する
自らの感覚を言語化して適切にフィードバック出来ることに加えて、ご自身のお気に入りの着心地を有するスーツやジャケットを着てトランクショーに参加すると言うのが、初回のビスポークにおける満足度を上げる2つめのチェックポイントかなと思います。
SARTORIA SOLITO(サルトリア ソリート)のヴィンテージ ウール×シルク ダブルフェイスストール(2017AW)_⑩
※写真はサルトリアソリート(Sharonモデル)のスーツ

わざわざShibumiのトランクショーに参加してスーツやジャケットをビスポークするわけですから、Shibumiのスタイル、オーナーであるベネディクト氏のスタイルに惹かれていると言うのが大前提ですよね!?従いまして、ディティールにおける好みの指定はあれど、スタイルそのものを大きく変えて欲しいと言う要望は基本的にないはずです。

そうであれば、着心地面で最も気に入っているスーツやジャケットをトランクショーの当日に着て行き、着て行ったスーツやジャケットのサイズを念のために計測頂くと言うのは、1つのアプローチとしてありかなと思っています。

もちろんShibumiのスタイルを踏まえた上での採寸になりますので、持ち込んだスーツやジャケットと仕立てあがってくるスーツ等のサイズが全く一緒になることは有り得ません。それでも、特に着心地に影響をする肩や腕周りの数値を採寸して頂くだけでも、初めてのビスポークの完成度はグッと高められるのではないか!?と素人発想ながら感じております。

③肩、腕周りなど動きのある箇所は入念に確認すべし
最後は、ジャケットであれば最も動きのある肩や腕まわりのチェックは”仮縫い時”から入念に行うべきだと思います。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ④

例えば袖丈や着丈なんかはセカンドフィッティングの際にも十分変更できますが、布を切ってしまうアームホール周りにつきましては、セカンドフィッティング時からの修正では出来ること、出来ないことがあると言うのは既にお伝えした通りです。

よって、ジャケットに袖を通してみたら鏡の前で静止しているだけではなく、歩いてみたり、肩や腕を回してみたり、曲げてみたり、また腕組なんかをして、突っ張る箇所がないかを入念にチェックされると、より良いフィッティングを実現することに繋がるかなと。

もちろんスーツをビスポークされた場合はパンツも同様にチェックすることが重要ですね。1日着たスーツのパンツはジャケット以上にシワがよるように、負荷がかかりやすいアイテムです。よって、こちらも試着をしたら歩いてみたり、座ってみたり、屈伸をするなどして、負荷がかかるポイントがないのかはちゃんとチェックしておいた方が良さそうです。

とは言え、私自身もさほどビスポークの経験が多いわけではございませんので、とんちんかんな事も記載してしまっているかもしれません。それでも自分自身への備忘録として、また本記事が今後Shibumiでビスポークをされる方にとって少しでも有益になれることを期待して、私自身がチェックしておいた方が良いと感じたことを記載させて頂きました。

■想定の範囲内の意味
前回の記事におきまして、この度納品を頂いたShibumiによるビスポークジャケットの着心地で改善をして頂きたい箇所が発生したことについては「想定の範囲内だった」と言うことを述べておりました。

本記事の最後では、この言葉の”真意”について記載しておきたいと思います。

最初に申しあげますと、Shibumiにてビスポークのシャツやジャケットを依頼する前から、ある程度の”着心地面における課題が残り得る”ことは想定しておりました。その根拠は「経験年数」です。

Shibumiは2012年にイタリアはフィレンツェにおいて高品質なハンドメイドのネクタイを世の中に送り出すことを目的として設立された、新しいブランドです。また、オーナーであるベネディクト氏はそれまでファッション関係の仕事にも携わっていたと言いますが、決してフィッターとして、またネクタイやシャツ、スーツの職人としての経験を有していたわけではございません。
shibumi_HP

更に言えば、今でこそスーツやシャツ、ストールやグローブ、ポケットスクエアにブレイシーズなど、トータルでメンズファッションのアイテムを提案出来る体制が整っておりますが、ブランド設立当初は記載の通りハンドメイドネクタイからスタートしておりますので、スーツやシャツの取扱いにおける歴史はまだまだ浅いのです。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のハンドメイドネクタイ_③

何事もそうだとは思うのですが、”上手くこなす”際に最も重要な要素の1つは、「経験」です。

例えば私がお世話になっているサルトリソリートのマエストロであるジェンナーロ・ソリート氏は、その経験年数が60年を超えております。そう言った圧倒的な場数をこなし、世界でも最も名の知れたサルトが行う仕事と、設立数年であるShibumiが全く同じクオリティで仕事を提供出来ると言う考えは、少なくとも私の中にはありませんでした。

それではなぜ、そう言ったことを踏まえてもなおShibumiにてシャツやジャケットのビスポークをお願いしたのか。

理由は色々とありますが、大きなポイントはオーナーであるベネディクト氏のお人柄やチャレンジ精神、熱意に惹かれたと言うことでしょうか。まだ若いブランドながら、イタリア内外をはじめとして様々な工房を自らの足で渡り歩き、ご自身が納得するスタイルとクオリティを有する工房と提携して自らのテイストを有する商品(ブランド)を一から作り上げる。

更にベネディクト氏ご自身が日本、そして京都が好きだとは言え、決して名の売れた状態ではない頃から単身日本に乗り込んできて、代理店や小売店と協力するのではなく、単独でトランクショーを開催すると言うチャレンジ精神。

正直これをやり遂げる(これからも更に飛躍されると思いますが)と言うのは、並大抵のことではないと私自身が感じたわけですね。

服を仕立てる、と言うことは文化だと思っています。

今は偉大なマエストロであるジェンナーロ・ソリート氏であっても、初心者の頃はあったわけです。それでも駆け出し直後で経験が少ないジェンナーロ氏に対して自らの資金で仕事を発注し、”経験を提供”してきた方々がいらっしゃるおかげで、私はある意味で既に完成された領域にあるサルトリアソリートの服を手にすることが出来ているのだと理解しています。

よって、ちょっと偉そうに聞こえてしまうかもしれませんし、また大した資金力で多彩な経験を提供出来るわけではありませんが、高い志と、チャレンジ精神を持って努力をされていらっしゃるベネディクト氏率いるShibumiと一緒に成長をさせて頂きたいと言う想いも込めて、この度ビスポークをお願いしたと言う背景がありました。

なお、現在では各国のファッション業界でも名の知れた方々がShibumiにてビスポークをされていらっしゃる様子がShibumiの公式インスタグラムアカウントでは発信されておりますし、ベネディクト氏ご自身も着々と素晴らしい経験を重ね、フィッターとしての経験値を積み上げていらっしゃるように感じます。

と言うことで、誰かの提供した経験によってフィッターや職人さんのスキルが向上し、その恩恵を私自身が受けている以上、次の世代、時代に残っていくようなブランドの経験値に少しでも寄与することが出来れば、仕立て文化は廃れることなく、脈々と受け継がれていくはずだ、と言ったら話が大きすぎるでしょうか。(笑)

もちろん自ら汗水垂らして働いたお金から大金を出すわけですから、誰しもパーフェクトな仕事を手に入れたいと思うのは当然です。それでも人の手が介在し、人が受け継いでいく必要のある技術であれば多少のミスと言うのは必ず起こり得ますし、練習と言う名の経験が絶対的に必要になる領域であるとも思っています。

と言うことで、そんな大きなコトに想いをはせながら、私自身が頂いたこの貴重な経験を、バトンとして次に繋げて行ければこんなに嬉しいことはないと思っています。

もし本内容にご共感頂ける方がいらっしゃいましたら、Shibumiはもちろんですが、まだ経験は少ないながらも、高い志とチャレンジ精神を持った職人さん(店)に注文をされてみてください!きっとそのバトンは、次の方が受け取ってくれると思います。

最後になりましたが、素敵なジャケットとシャツを納品頂くとともに、貴重な経験をさせて頂きましたShibumiオーナーのベネディクト氏、通訳・調整等を頂きましたYさん、本当にありがとうございました!次回は5月のトランクショーでお会いできればと思います。そして、読者の皆さまも長文ながらお読み頂きありがとうございましたっ!






Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケットを着てみた!

こんにちは!
本日は前回ご紹介差し上げましたShibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポークのホップサックジャケット着用イメージや、私自身が感じた着心地なんかをお届け出来ればと思います。

それでは、まいりましょう。

■Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ホップサックジャケットを着てみた!
ちょっと全体像を撮る時間がなかったので、上半身のアップ画像からご紹介致します。まずはフロントのボタンを止めた際の画像が、こちらです。サルトリアソリートや直井茂明氏の柔らかく体の線に沿ったナチュラルなラインとは異なり、直線的なラインで構成されたシャープさが目を引きます。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ①

オーナーであるベネディクト氏ご自身が着用している写真と極めて近しい、Shibumiスタイル。日頃からジャケットはラペル(ゴージの位置や角度、ラペルロール等)とショルダーラインにブランドとしてのスタイル上の特徴が強く表れると考えておりますが、Shibumiにはビスポークシャツ同様に、スタイリッシュかつクリーンな雰囲気を感じます。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ⑥

ただ直線的なラインとは言え、硬さがあるわけではありません。こちらはショルダー周りの雰囲気ですが、ボクシーなシルエットの中にも柔らかさがありますし、ラペルが描く直線的なラインとのバランスも良いと感じています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ⑨

私が所有するブランドの中ではアルフォンソ・シリカに一番雰囲気が近いように思っています。それでも、同じスタイリッシュさと言うベクトルは共有しながらも、手縫い感が前面に出るシリカとは異なり、精緻に、綺麗に(※)仕立てられている点がShibumiならではのスタイルだと感じます。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ⑧
※シリカが粗いと言う意味ではないので、ご理解ください。

フロントの釦を外すと、こんな表情。合わせているのは先日ご紹介差し上げたShibumiのビスポークシャツとネクタイですが、私のこれまでのワードローブにあるアイテムでは出せない!?出しにくい雰囲気が作れるのは嬉しいですね。自分のスタイルを持ちたいと願いつつ、幅広いスタイルをすることで学べることは多いですし、遠回りのようで、マイ・スタイル確立のためには色々経験することは大事かなと。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ②

夜な夜な一人で鏡の前でシャツを変え、ネクタイを変え、と言うのを試してみましたが(笑)、シャツは接着芯、または半接着芯で仕立てられたビシッとした表情を持つ襟の方が合う気がしており、またネクタイもジュストビスポークの柔らかさやマリーノの色気ある雰囲気よりも、綺麗な仕立てでクラシックな表情を持つカペッリの方がShibumiのジャケットには合う(※)気がしました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ⑦
※Shibumiのネクタイは当然合います。

もちろんこれは私rm55独自の感性に基づいておりますので、皆さまは独自の感性によって色々合わせてみられるのが良いかと思っておりますよ。

■シブミ フィレンツェによるビスポークのホップサックジャケットの着心地
着用イメージのご紹介に引き続き、着心地についてもお届けします。まず羽織った際の感覚ですが、副資材があまり使われていない分ウエイトのある生地であったとしても軽く、私のこれまでの経験の中ではやはりアルフォンソシリカにとても近く、カーディガンのような着心地だと言う印象を持ちました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ⑩

羽織った際に重さを感じない軽さはサルトリアソリートや直井茂明氏も同様なのですが、ソリートで言えば、ビジュアル的には分かりませんが比較的構築感のある着心地であったり致しますし、直井茂明氏の仕立てるスーツは肌と一体化するような寄り添う感覚が特徴です。

それらと比べますとよりライトな感覚で、気軽にサッと羽織ることが出来ると言う印象が強いのが、Shibumiによるビスポークジャケットに袖を通した際の最初の印象でした。

そういう意味では、アルフォンソシリカやデペトリロ(旧ガイオラ)あたりの着心地に慣れていらっしゃる方であれば違和感なく、スムーズにフィッティングの感覚が合っていくように想像します。

ただ今回は1着目と言うこともあり、次回は改善したい!と感じる部分があったことも事実です。具体的には、脇下のカマが上がりきらず、アームホールが自らの体に比べてやや大きく仕上がってきました。よって普通に過ごす分にはあまり気になりませんが、腕を動かすと”突っかかる印象”が残ってしまっています。

例えば以下の画像をご覧ください。腕を曲げた際の画像ですが、アームホールが大きく、カマがしっかりと入っていない(身体に沿りきれていない)がために、脇下の身幅が曲げた腕と一緒に外側に引っ張られてしまっているのが分かるかと思います。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ③

腕をこのように前に出すと、突っかかりを感じます。これはイセ込みの量の問題ではなく、あくまでアームホールの大きさとカマの位置に起因するものかなと。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ④

下記は電車のつり革を握るポーズ。やはり前身頃の生地が引っ張られて、サイドのラインが崩れてしまっているのがお分かりになりますでしょうか。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット着用イメージ⑤

ジャケットへの肩の入り方はファーストフィッティング時に比べるとかなり改善をされており、肩がジャケットに当たるポイントも悪くはないのです。それでもアームホールのサイズとカマの位置は残念ながらセカンドフィッティング時からの大きな改善は実現できなかったようです。

アームホールは生地のカッティング時に大凡決まってきますが、ファーストフィッティング(仮縫い)時であればサイズやカマの位置の修正余地はあるようです。ただ、セカンドフィッティング(中縫い)になりますと、そこからの大きな修正は一般的には難しいとのこと。

ベネディクト氏もその点は理解しており、もし次を仕立てるなら、その点はしっかり改善をしたいと仰って頂きました。

と言うことで、仕事上考える得る普通の動作をとる分には大きな影響はないものの、靴紐を結ぶ動作など、ジャケット自体に大きな負荷がかかる(運動量が求められる)動作を行う際にはツッパリ感が出てしまいますので、縫い目等が破れないような配慮が必要かなと感じております。

生地の風合いや色合いに魅力を感じ、直線的なラインで構成されたスタイリッシュでシャープなスタイルがとてもカッコ良いと感じていただけに、着心地面での若干のマイナスは残念でした。それでもこの辺りはある意味では”想定の範囲内”であったりしましたので、少し時間を置いて予算を確保した後には、リベンジでもう1着仕立てて頂くのもアリかなと思っております。

次回は「想定の範囲内」と言う意味の真意や、Shibumiにてスーツやジャケットをビスポークする際にチェックしておきたい点などを、自身の経験を振り返りながらお届けしたいと思います。






Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケットが納品!

こんにちは!
本日は、2月17日~18日にかけましてヒルトン東京にて開催されておりましたShibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のトランクショーにてお受け取りをさせて頂きました、ビスポークのジャケットをご紹介させて頂こうと思います。

それでは、まいりましょう。

■Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット
この度納品を頂きましたのは、1921年に創業した英国のマーチャント(※)であるSMITH WOOLLENS(スミス・ウーレンズ)の「Finmeresco」から選んだ、かなりしっかりとしたホップサック生地(4PLY・ウエイト350gms)にて仕立てて頂いたジャケットです。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のトランクショー_2017SS_⑬
※現在はハリソンズの資本傘下

その実物がこちらです。Shibumiはイタリアはフィレンツェのブランドですが、シャツと同じくジャケットを仕立てているのもナポリにある提携の工房。従いまして、そのスタイルもフィレンツェのそれではなく、ナポリのスタイルそのもの。具体的にはハイゴージでバルカポケットを採用し、フロンドダーツがフロントポケット抜けていくと言う、お決まりのスタイルです。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_①

Shibumi のジャケットは、私の現在のお気に入りサルトであるサルトリアソリートやSharon専属の職人である直井氏茂明氏に比べますとボクシーなショルダーラインを描いております。それでもラペルの直線的なラインであったり、ポケットをまっすぐに貫通するフロントダーツのラインと言ったディティールと相まって、全体としてはスタイリッシュでクリーンな雰囲気。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_②

バンチで生地を見た時の色の印象と比べますと、面積が大きくなった分だけ若干の明るさを感じます。その為、かなりウエイトのある生地ながら春夏生地らしい色のトーンのために重さは感じず、個人的には春夏における理想のネイビーに近い印象です。正直思った以上に良い色でしたので、太陽の下で早く着たい!と思っておりますょ。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑭

そして、Shibumiのスタイルを象徴するワンカット。ゴージラインは高めで、ややハイドなラペルから直線的なラインを描きながら落ちていきます。ショルダーは(ソリートや直井氏のショルダーラインと比較すると)ボクシーですが、英国的な構築感があるわけではなく、袖山にもマニカカミーチャが見られますので、そこはどこまで行ってもナポリ仕立てと言ったとことでしょうか。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_③

と言いましても、(ハリのあるホップサック生地であると言うこともありますが)アルフォンソシリカのような手縫い感が全面に出る感じではなく、端正な表情を残しているあたりがまた興味深いです。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_④

個人的にはラペルのロールが弧を描くようなスタイルが好みなのですが、Shibumiのラペルロールは弧を描くと言うよりも、特徴的なラペルの直線的なラインからナチュラルにフロントカットに繋がるロール具合。これはこれで全体のバランスが取れているのでカッコ良いと思っています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑬

また、フラワーホールは私が一番好きなティアドロップ型。恐らく誰も見ないポイントかもしれませんが、実は個人的に譲れない!?ポイントであったり致します。(笑)よって、直井氏はもちろんのこと、ソリートやシャマット、シリカなど、現在着用している服の全てがティアドロップ型のフラワーホールを有しています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑭

こちらは肩の上から見た際の表情です。パッドは入っていないので、とても軽さのある表情ですよね。また日本人に多く、私もそうである前肩仕様に仕立てて頂きましたので、そんな雰囲気も伝わるかもしれません。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑤

胸のバルカポケットはかなり小ぶりで、アルフォンソシリカに非常に近い形状とサイズ感。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑧

フロントのダーツはかなりハッキリとした直線を描いており、この辺りは”スタイリッシュさ”や”端正さ”と言ったビジュアル面での影響も多分に与えているポイントかなと。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑥

実際に近寄ってみますと、ホップサック生地なのでちょっと分かりにくいですが、ダーツの脇にはハンドステッチも施されておりました。シリカにもステッチは入っていますが、Shibumiの方がよりデザイン的な意図を感じます。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑦

こちらはバックスタイルですね。ご覧のとおり綺麗なS字ラインを描いております。私が着用した際にも非常に綺麗に背中にフィットしており、シワ一つない美しい表情でした。なお、ベントはサイドで切ってあります。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑨

袖の釦はスポーティな1つボタン。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑩

釦はベネディクト氏が最も好きだと言う、ジャケットと同色のネイビーカラーのナット釦をつけて頂きました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑪

今回はホップサック生地を使ったスポーティなジャケットですので、切りポケではなく、パッチポケットで仕立てて頂いております。このパッチポケットにもShibumiの特徴が表れており、私が所有する中ではシャマットのような、上部がややすぼまった形状のデザインになっています。それでも言われなければ分からない位の感覚ですので、やり過ぎ感がないのは良いですね。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑫

■シブミのビスポークジャケットの内側と付属するアクセサリー類
さて、今回はウエイトのある生地ながら春夏用のジャケットでしたので、通気性等を考慮の上で背抜き仕立てにしてあります。ハリのある、サラッとした触り心地のホップサック生地ですので摩擦も起きにくいですし、軽さもあるので快適です。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑮

インナーの胸ポケット(上部)は名刺などを入れる大きさのものと、恐らくはペンを刺す!?用のものとで2つに別れていました。特に指定はしていませんので、これがスタンダードな仕様なのだと思いますが新鮮です。また、フロントポケットの裏(下部)には、アイフォンを入れることが出来るくらいのサイズのポケットをつけて頂きました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑯

そして、内側で目を引くのがこの釦(※)。Shibumiのロゴをイメージしたものをわざわざ白蝶貝で別注しているのだそうで、結構お金がかかっています。(笑)もちろん普通の釦にも出来ると思いますが、表からは見えませんし、キュートなので良いのではないでしょうか!?
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑰
※指定はしていないので、スタンダードな仕様だと思います。

また、タグはポケットの中に縫い付けられております。名前とオーダーした時期(納品時期)の記載がありました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ジャケット_⑱

なお、ガーメントケースはネイビーのコットン地のものに、Shibumiのロゴが入るタイプのもので、
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ_ガーメントケース

付属のハンガーもオリジナルで作成していると言う、高級感のあるロゴ入りハンガー。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ_ハンガー①

ロゴが彫り込まれたブラウンのウッドベースにゴールドの金具が高級感を醸し出します。ベネディクト氏お気に入りの1品。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ_ハンガー②

もちろん見た目だけではなく機能性もしっかりしており、ジャケットを立体的に保つための形状もご覧のとおり。まるでアート作品のようなハンガーですが、ちゃんと考えられて作られています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ_ハンガー③

と言うことで、シブミ フィレンツェにてビスポークを頂きましたホップサック・ジャケットのご紹介でした。実際に着用出来るのはもう少し後かなと思っていますが、次回は着用イメージをご紹介させて頂こうと思います。






塗るだけで花粉をブロック!?:資生堂 IHADA(イハダ)

こんにちは!
本日はファッションから少し離れて、この時期ならでは!?のアイテムをご紹介差し上げたいと思います。
201802_花

それでは、まいりましょう。

■今年も奴がやって来た!?
さて、本Blogの読者の皆様の中で、花粉症持ちの方はいらっしゃいませんでしょうか!?私は重度ではないものの、毎年花粉に悩まされている1人です。

重度ではない、とは記載しましたが、数年前には目がかゆ過ぎてこすったあげく、ウサギの目のように真っ赤な状態になってしまい眼科に飛び込んだ記憶もありますし、花粉対策で飲んでいる薬の副作用でしょうか。年度末にも拘わらず、急激な睡魔に襲われることもあったり致します。

人によって時期は異なるのだと思いますが、私の場合は通常3月くらいから花粉症の症状、具体的には目のかゆみと鼻水、くしゃみが出始めますので、大体2月の中旬過ぎには病院にいって薬を処方してもらい、飲み始めると言うサイクルが出来上がっておりました。

が、今年はどういうわけか、2月の3連休中に突然症状が出始めました。正直花粉の時期ではなかったので、当初は風邪かな!?とも思ったのですが、特に熱があるわけでもなく、鼻水の出方から「今年もアイツがやってきた!」ことを悟ったわけです。

もちろん連休明けすぐに薬を処方してもらい、本記事を執筆している日の朝も薬を飲んでいる状況です。

私は薬を飲むとだいぶ症状が緩和されるのですが、それと同時に急激な睡魔に襲われることも多々あります。医者には眠くなりにくい薬だよとは言われているのですが、当然100%ではないわけで、私はどういうわけか眠気が出やすいみたいです。。。

と言うことで、年度末である3月の業務は毎年色々な意味で厳しい1か月になるのですが、この度そんな花粉症持ちである私にとって大変ありがたいアイテムをご紹介頂きましたっ!その名は、

IHADA(イハダ) 花粉吸着防止ジェル!!

■資生堂 IHADA(イハダ) 花粉吸着防止ジェル
実は、同じく花粉症に苦しむ知人から紹介して貰ったのが資生堂のスキンケアブランドである IHADA(イハダ)から発売されております、花粉吸着防止ジェルでした。

私はテレビはほとんど見ませんし、通勤や移動も車がメインですので広告記事に触れる機会が少ないのです。そんなことも影響してか、この商品の存在を全く把握しておりませんでした。

ところが、「塗るだけで花粉がブロック出来る」ものがあると、知人が言うではありませんかっ。

正直その話を聞いた時には信じることが出来なかったのですが、花粉症を少しでも緩和したいと言う気持ちに加えて、価格もお手頃と言うこともあってお試し気分で購入してみたのです。
資生堂 IHADA(イハダ) 花粉吸着防止ジェル_①

そして、その花粉がブロック出来ると言う仕組みをちょっと調べてみますと、資生堂の公式HPには、

・医薬品ではなく、雑貨であること
・特許技術の成分により花粉のみならず、PM2.5を反発、付着を防止すること

等の記載がありました。

しかも、使い方は”超簡単”。公式HPのから画像をお借りしますと、本体を指に出して、鼻や目の周りに塗るだけ。以上!
IHADAの使い方

と言う手軽さ。ちょっと信じられません。

それでも私はユーカリミントのクールタイプを購入し、早速使ってみました。ジェルは透明で、ユーカリミントらしい「スッ」とした香りがありますが、強すぎることはありません。そして鼻の周りに塗ってみると、ひんやりとした心地良さがありました。
資生堂 IHADA(イハダ) 花粉吸着防止ジェル_③

私は肌が弱い方ではありませんが皮膚アレルギーのテストも実施済み(※)であったり、ファンデーションの上からでも使用可能だと言う記載もありましたので、皮膚の弱い方や女性の方でも使うことは出来るようです。
資生堂 IHADA(イハダ) 花粉吸着防止ジェル_②
※全ての方に皮膚刺激やアレルギーが起きないと言うわけではないそうです。

で、どうなのか!?と申しますと、ご紹介するくらいですから私には合っているのでしょう。お陰様でマスク無しでも外出できる状態が続いております。
201802_空

とは言え、これから花粉が多くなり、本格化してくる時期に不安がないわけではないので、その日の予定によっては薬を併用させつつ、マスクとセットで使っていきたいなと思っています。

と言うことで、毎年花粉に悩まされていらっしゃる方は1度試してみてはいかがでしょうか!?もしかしたら救世主!?になってくれるかもしれませんよ。






税込・送料込みで900円以下。香りはピュアオレンジとユーカリミントの2種類があります。




スプレータイプもあるようで、知人はジェルとの「セット使い」をしているそうです。(笑)

こんな人におススメ!?Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のビスポークシャツ!

こんにちは!
本日は前回に引き続き、先日納品を頂きましたイタリアはフィレンツェ発のネクタイを中心としたクラシックメンズウェアのブランドである、Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のビスポークシャツを取り上げます。

なお、本日は「こんな人におススメ!?Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のビスポークシャツ!」と言うテーマで、この度納品を頂き、自宅で試着を繰り返すことで私自身が感じたこと踏まえてお届けしたいと思います。

それでは、まいりましょう!

■こんな人におススメ!?シブミのビスポークシャツ!
さて、これから実際に着用回数を重ね、洗濯を行うことでより正確な評価が出来るようになると思っておりますが、現時点では下記のような方にShibumiのビスポークシャツはおススメ出来るのではないかと感じています。

①Shibumiのスタイルが好きな方
まず挙げたいのが、この条件。「Shibumiのスタイル」がお好みであれば、十分にチャレンジする価値はございます。「スタイル」と言うとちょっと難しい気がしてしまうかもしれませんが、簡単に言えば私が前回ご紹介させて頂いたシブミのシャツを見て「良いかも!?」と感じて頂いた方であれば是非お試し頂きたいなと。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ④

特に襟まわりの雰囲気や、袖付けの表情なんかはブランドによる”違い”が大きく出るポイントです。私の場合はカフの形状以外はシブミのスタンダードなスタイルにてオーダーをしておりますので、ご紹介させて頂いたシャツはシブミの標準的なスタイルであると思って頂いてほぼ問題ないかなと。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ③

また、シブミではパターン・オーダー(P.O)が3万円(※)~で、ビスポークシャツは3.5万円(※)~と言う、日本で購入可能なイタリアメイドのビスポークシャツとしては破格のプライス。現在はインポートのプレタポルテ(既成品)のシャツでもそれ位はしますので、それを考えますとコストパフォーマンスは相当に高いと思います。
※生地によって価格は変動し、価格は私がオーダーした時点での価格

なお、もしオーダーをお考えであればP.Oとの価格差は小さいですし、好みの仕様やイニシャル入れなどのオプションが追加料金無しで設定出来るビスポークシャツがおススメ。今回私が選んだ140番手の生地はアップチャージが若干かかりましたが、それでも”恐らく”日本円換算で3万円後半くらいなので、ビスポークであることや生地の質、オプション等を考えるとお得です。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑥

ちなみに、「恐らく」と記載した理由は為替の影響を受けるからです。

シブミのトランクショーでの支払いは現金(※)かクレジットカードの2種類から選べるのですが、カード決済の場合は€での支払いとなりますので、為替によって価格が変動します。私はオーダー時に50%、受け取り時に50%と言う形でお支払いをしましたので、両者の為替レートが異なり、現時点では正確な金額を把握できていないために上記のような表現となりました。
※現金は日本円での決済です。

②イタリアならではの雰囲気のあるシャツが好きな方
「スタイル」と言うとちょっと小難しい気がしてしまいますが、単純にイタリアメイドならではの甘さ!?と言いますか、艶感!?のある雰囲気のシャツが好きな方にもおススメしたいと思っています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ②

と言いますのは、同じくらいの価格レンジにおけるビスポークシャツを見て行きますと、ジャパンメイドであればストラスブルゴにてオーダーを受けていらっしゃるシャツ魔人こと山神正則氏をはじめ、非常に完成度の高いビスポークシャツを仕立ててくださる日本人の職人さんが沢山いらっしゃるからです。

事実、インスタで交流をさせて頂いている方々が山神氏に仕立てて頂いたと言うシャツを拝見するに、恐らく精度と言う意味ではイタリアの職人さんによるビスポークシャツ以上だと感じます。もちろん日本語で細かなフィッティングに関するやり取りが直接職人さんと出来ると言う点も大きいとは思いますが、日本人の職人さんの器用さは世界的に見ても間違いなくトップレベル。

よって”精緻さ”や”整った美しさ”と言う美的価値観を優先させるのであれば、個人的には日本人の職人さんの方が感性が合う気がします。それでもイタリアにはイタリアならではの良さ、雰囲気が確実にあり、そこに大きな魅力を感じるのでれば、同じような価格帯であったとしても、また多少精度を犠牲にしたとしても(笑)、Shibumiでスミズーラする価値は十分にあると感じています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑥

なお、Shibumiの場合はオーナーであるベネディクト氏自らが直接日本に来日して独自にトランクショーを行っておりますので価格が抑えられておりますが、間に代理店や小売店などの第3者が介在しますと当然ながら価格は上がってしまいます。

従いまして、Shibumiのビスポークシャツは現在日本国内で購入することの出来るイタリアメイドのビスポークシャツとしてはトップレベルのコストパフォーマンスの高さがあることを改めて記載しておきたいと思います。

③Shibumiのネクタイがお好きな方
最後はブランドとしての顔!?でもある、Shibumiのネクタイがお好きな方にも是非お勧めしたいですね。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のシルクプリント花小紋柄タイ_2017AW③

今回のトランクショーでも新作のネクタイが数本ほど展開されておりましたが、私が初めて参加させて頂いたトランクショーの時に比べますと、よりShibumiらしさと言いますか、オーナーであるベネディクト氏の審美眼と言うフィルターを通して出来あがって来たネクタイなんだと言う感覚を強く感じました。

個人的には、Shibumiのネクタイの中では英国産の生地を使ったシルクタイが最も好みです。トランクショーの時には別のメーカーのウールタイを締めていたので合わせませんでしたが、帰宅後にShibumiのビスポークシャツにネクタイを合わせてみたらとてもフィットするように感じました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑧

正直このあたりは「同じブランドだからフィットして欲しい!?」と言う、無意識のうちに自身の感性が「合っている」と言う感覚を作り上げてしまっていることも十分考えられますが!?、それでもベネディクト氏のインスタグラムを拝見しますと、やはり”Shibumiならではの統一感のあるスタイル”を感じます。よって、Shibumiのネクタイがお好きであればきっとシャツにもご満足頂けるのではないかと想像致します。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のスタイル_⑦
※画像はベネディクト氏のインスタグラムアカウントより拝借しています。

■次回のトランクショーは5月!?
と言うことで、”Shibumiのスタイル”や”イタリアならではの雰囲気”、そして”Shibumiのネクタイ”がお好きな方であれば、是非ともチャレンジ頂きたいShibumiのビスポークシャツ。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_①

次回のトランクショーは今年の5月を予定されていると言うことでしたが、その頃には私もShibumiのビスポークシャツの着用回数を十分に重ねており、修正希望点等があれば明確化出来ていると思っております。従いまして、タイミングと予算の観点で都合がつけば是非参加をさせて頂きたいですね。

なお、今回は新たなネクタイの購入はしなかったのですが、Shibumiお得意の!?花柄をモチーフにした新作ネクタイは豊富に揃っていましたし、
Shibumiトランクショー201802_①

ブレイシーズやロングホーズと言ったアクセサリー類もこれまで以上に充実しておりましたので、気になる方は今年の5月に予定されているトランクショーに参加されてみてはいかがでしょうか!?
Shibumiトランクショー201802_②

ちなみに、ご友人と参加される方も多いようで、今回は東京で6名!?と言う大人数で参加を予定されていらっしゃる方もいると伺いました。あと私は仕事がバタついてしまったこともあって直前の予約だったのですが、時間の選択肢がほぼない状態で少し焦ってしまいました。。と言うことで、参加を希望される方はお早めの予約をおススメ致します!






Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツが納品!

こんにちは!
先日、2月17日~18日にかけましてヒルトン東京にて開催されておりました、イタリアはフィレンツェ発のネクタイを中心としたクラシックメンズウェアのブランドであるShibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)のトランクショーに参加してまいりました。

その際、スミズーラ(ビスポーク)をお願いしておりましたドレスシャツとジャケットを引き取ってまいりましたので、これから数回に渡ってご紹介差し上げたいと思います。

本日は納品を頂きましたドレスシャツからご紹介致します。それでは、早速まいりましょう。

■Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ
この度納品を頂きましたのは、140番手のコットン生地を使いましたベーシックなサックスカラーのドレスシャツです。ビジネスで使うドレスシャツであればホワイト!と言う方が多いかと思いますが、私はホワイトに比べますと柔らかさの出るサックスカラーを自らのスタイルにおけるベースシャツの色に使っておりますので、今回もまずはサックスカラーでお願いをしておりました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_①

高級な生地と言う意味では200双糸やシーアイランドコットンなどのシャツも有しておりますが、今回選んだ140番手前後くらいが一般的なビジネスユースとしてはバランスが良いように感じています。高級な生地になればなるほど耐久性は落ちますし、また糸が細くなるので光沢感が出てくる傾向がありますが、スーツの生地を選ばずに幅広く使えるのがこのあたりの番手かなと。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑥

襟型はクラシックなワイドスプレッドカラー。普段愛用しているルカ・アヴィタービレやモンテサーロ、ジ・イングレーゼに比べますと硬さがありますが、その分スタイリッシュさやシャープさを感じる雰囲気ですね。襟芯は接着芯のような硬さはないのですが、フラシ芯ではなさそうですので、半フラシ芯(表面が接着芯)かなと思っています。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_②

私は外して使いますが、ドレスシャツなのでカラーステイも付属。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑩

シャツの全体像はこんな感じです。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑬

袖の付け方も好みを反映出来るようでしたが、まずはShibumiならではのスタイルを感じるべく、オーナーであるベネディクト氏おススメのベーシックな袖付け(Shibumiの標準スタイル)でお願い致しました。ご覧のように程良いギャザーの寄せ具合。俗に言う、マニカカミーチャな袖付けです。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_③

こちらはカフ、剣ボロまわりの表情。カフは私が好きな台形カフにカスタマイズして頂きましたが、ベネディクト氏もこの形状が気に入ったと言うことで、その後Shibumiのシャツにおける標準仕様のカフがこの形になったと伺いました。もちろん、普通のカフがお好みであれば、そちらも設定可能です。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_④

釦は直径1.1cm程で厚みのある白蝶貝に、ザンパテグリアート(鳥足付け)です。根巻もしっかりしてありますし、釦のサイズもちょうど良いので脱着はとてもし易い印象です。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑤

釦ホールはご覧の通り、手縫いでした。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑦

補強の役割を担うガゼットも手縫いで付けられております。正直、本来ガゼットが提供する機能性を担保するのであればミシンの方が強度は高いと思うのですが、最近の高級シャツに代表されるガゼットは本来の役割よりも意匠性重視と言う側面が強いように感じます。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑧

前立ての裏側は下から第4ボタンまでまつり縫いがされており、閂止めがされています。上の方までまつってしまうと引っ張られて裂けてしまうことがあるため、この位置で止めているとのこと。ナポリのシャツ(※)の一般的な仕様だそうです。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑨
※Shibumiのシャツはナポリの提携する工房にて仕立てられています。

シャツの直接的な良し悪し(着心地の観点)にはあまり関係はありませんが、襟付けや
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑪

袖付け。他にも、釦付けやボタンホール、剣ボロの閂(カンヌキ)、ガゼット付け、フロントヨークのステッチなど、ハンド工程としては7、8工程くらいかなと思います。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ_⑫

■シブミのビスポークシャツを着てみた!
それでは、実際に着用してみた雰囲気や感想なども合わせてお届けしたいと思います。まずは全体像がこちらです。セカンドフィッティング時からのアップデートはイニシャルを入れて頂いたのと、ウエスト、お腹回りを削って頂いた点。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ①

個人的にはウエスト周りはもう少し攻めても良いかなと感じましたが、水に通すことで生地が若干縮んだりすることもありますし、あまり体型にピッタリと添わせるようなスタイルではないので、今回はこちらで納品を頂くことにしました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ②

私のためにわざわざ新しくパターンを起こして頂いた台形カフの形状はとても良い感じで満足です。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑥

実はシャツのスミズーラ(ビスポーク)と言うのは自身初で、シャツのオーダーは以前モンテサーロにてパターン・オーダーをして以来。パターン・オーダーとの着心地の差を目をつぶった状態で判断出来るか!?と言われますと、正直その差を認識するのは難しいかなと思いますが、ビスポークだけあって腕の稼働に全く支障は感じませんし、運動量も十分と言う印象です。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑥

台襟は4cmと、普段愛用しているシャツと同じか、5mm前後高めと言う印象。それでも襟羽根の長さや形状との相性が良いので高すぎると言うことはなく、スタイリッシュな雰囲気が出ているかなと思います。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ③

ナポリのファクトリーだけあって雰囲気のあるマニカカミーチャ袖(※)。私が普段よく使うシャツですとモンテサーロやイングレーゼはマニカカミーチャ袖、一方のルカ・アヴィタービレはもう少しクリーンな袖付けかなと思います。この辺りは機能的な良し悪しではなく、あくまでデザイン上の話ですのでお好みで選ばれるのが良いかなと。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ④
※マニカカミーチャ(ギャザーが寄せてあるか否か)かどうかと、イセ込みの量とは本質的には無関係です。

試着を繰り返していたのでちょっとシワが寄ってしまっておりますが、アームホールの大きさも悪くないですし、袖付けの表情もなかなか良い感じかなと思っております。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑤

ちなみに、冒頭の画像にて左右の襟が開きすぎじゃない!?と思われた方が少なからずいらっしゃるかもしれません。確かに第1ボタンまで締めても、襟と襟との間に隙間があります。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑦

ただ、イタリアのシャツの多くは”あえて”こうなっており、ネクタイを締めあげると閉じるような仕様になっているのだと以前聞いたことがあります。実際にシブミのネクタイを締めてみますとと、ご覧の通り首元で左右の襟が閉じて綺麗なネックラインが出来あがりました。
Shibumi Firenze(シブミ フィレンツェ)によるビスポーク ドレスシャツ着用イメージ⑧

と言うことで、シブミ フィレンツェにてビスポークを頂きましたドレスシャツのご紹介でした。

初回にしてはまずまずの出来栄えではないかなと思っています。特に襟の雰囲気なんかは私が普段好んで着ているシャツとはちょっと異なる雰囲気を持っておりますので、なんだか新鮮でした。当然!?シブミでビスポークしたジャケットとも相性が良いので、またタイミングをみてお願いしてみようかなと思っています。

次回はシブミによるビスポークシャツの納品を受けてみて、シブミのシャツはこんな方にお勧めですっ!?と言うテーマで記事をお送りしたいと思います。






rm55的スタイリング:2017年AW ⑤:公園アメカジスタイル

こんにちは!
本日は第5回目となります、私rm55のスタイリング(装いや着こなし)についてご紹介しようと言うコンテンツである「rm55的スタイリング」をお送りしたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■TPOとスタイリング
さて、これまではオンのスタイルを取り上げることが多かった「rm55的スタイリング」ですが、本日はオフのスタイルを取り上げたいと思います。

既に皆さまご存知のことと思いますが、私rm55はこれでも!?2児のパパ。平日は特に予定がなければ、業務後はまっすぐ家に帰って子供を風呂に入れたり、寝かせつけをしたり。また週末もパパとして2人の子供と一緒に過ごす時間を何よりも最優先しているつもりです。

上の子は5歳、下の子はまだ1歳と言うことで、幸いながら!?まだまだ親を必要としてくれておりますので楽しく幸せな時間を送っているわけですが、それでも小ささ故に、私が着ている服に対する扱いはちょっとひどい。(笑)

ひっぱたり、汚れた手で触ったりなんぞは日常茶飯事。それこそクリーニングが難しい服や、繊細な素材を使ったアイテムなどは、とてもではないですが怖くて着用することが出来ません。

それでも出かける目的であったり、嫁さんの同行の有無などによっては、子供と一緒に外出をする際であってもクラシコイタリアな装いをすることが以前よりも増えてきました。ただ、子供と一緒の際には極力汚れても良いような服装で出かけることが、自らの精神衛生上は最も好ましいことを経験から悟っております。

と言うことで、本日取り上げますのは、そんな子供たちと隣町!?の大きな公園まで遊びに行った時のスタイリングです。

この日は天気がとても良かったのですが、まだまだ寒い1月の下旬・・・。と言うことで、ウールリッチのアークティックパーカ(S:カーキ)を着ていくことをまず決めてから、スタイリングを行いました。

合わせたのはインディビジュアライズド シャツのチェックシャツ(14 1/2:赤)に、ケリーウーレンミルズのアランケーブル編みクルーネックセーター(36:オートミール)。そして古着のリーバイス501(W30)を合わせて、足元はクロケット&ジョーンズのスエード素材のカントリーブーツ(TRENT:ライトブラウン)。アクセサリーはデンツのディアスキン・グローブ(キャメル)、ニット帽はハイランド2000(グレー)です。
rm55的スタイリング:2017年AW ⑤:公園アメカジスタイル_①
※着用者:172cm 60kg

カジュアルなスタイルですのでドレススタイルのように雰囲気や見た目の印象重視ではなく、まず考えたのは機能性(保温力の高さ)。(笑)子供たちと一緒に公園に行きますと、子供は走り回ったり動き回るので寒くはないのでしょうが、それを見守っている親はかなり寒いと言うことを、これまた経験上学んでおります。(笑)

それ故のウールリッチだったわけですが、頭にあったのは王道に近いアメカジスタイル。よって、パンツは古着のリーバイスを迷いなく選び、シャツはオンではほぼ着ることのない赤ベースのチェックシャツ。
rm55的スタイリング:2017年AW ⑤:公園アメカジスタイル_②

ただ、ウールリッチがグリーンよりのカーキカラーでしたので、クリスマスっぽさが前面に強く出ないように色をコントロール。そこで用いたのは、ケリーウーレンミルズのアランケーブル編みセーターでした。ニットなので防風性は高くはないのですが、そこはウールリッチでカバーをして、ボリュームあるニットならではの保温力とシャツの色面積を抑える目的で用いました。
rm55的スタイリング:2017年AW ⑤:公園アメカジスタイル_③

更に足元はスニーカーでも良かったのですが、ちょっとした大人感!?を意識して、クロケットのスエードブーツに。これに合わせるように、グローブはキャメルカラーのディアスキングローブ。もちろんニット帽もケリーウーレンミルズのアランケーブル編みセーターの色を意識してのセレクトです。

■あとがき
結論から申しますと、当初の第1目的であった保温性はしっかりと担保されましたので、思いっきり遊ぶ子供を”ずっと笑顔で”見ていられる余裕がありました。(笑)

ただ、インナーの合わせは正直完全なる自己満足。と言いますのも、この日はバスで移動したのですが、ウールリッチのフロントの釦を開けたのはバスの中位なもので、後はずっと閉めたまま。外部の方の視線にさらされることはほぼありませんでした。

それでもこのスタイルをポストしたインスタグラムでは、私にしては珍しい「置き画」と言うこともありまして、交流をさせて頂いている方々との「置き画」トークを楽しむことが出来ましたよ。(笑)

ちなみに、ウールリッチのアークティックパーカは表地がコットン(60%)×ナイロン(40%)と言う混紡素材。その為、砂などで汚れた手で触っても手で叩いたら汚れはすぐに落ちますし、濡れた手で触られてもすぐに乾くと言う優れもの。保温力の高さに加えて”汚れにくさ”もありますので、寒がりなパパさんにはおススメのアウターだったり致します。(笑)

オフの日のカジュアルスタイルは迷走している期間もありましたが、アメカジやミリタリー、ワーク、スポーツなど、1つのカテゴリを意識したスタイリングを行いますと、ミックススタイルならではの面白みはないですが、ベーシックで、それなりの”まとまり感”のあるスタイルが出来上がるので良いかなと思っています。

と言うことで、当分子供と遊んだり、一緒に過ごす際の装いとしましては「汚れに強い」、もしくは「汚れても洗濯できる」と言うことを必須の前提条件としながら、ベーシックなカジュアルスタイルを楽しむこととなりそうです。






※本記事の内容は素人であるrm55独自のセンス、感性、見解に基づいております。プロのスタイリストのような正しい知識に基づいた装いに関する記述でありませんので、あくまで個人の趣味のブログとして捉えて頂ければ幸いです。

JACKET REQUIRED さんのWEB STOREも 閉店

こんにちは!
本日は、急きょお知らせ的な内容をお送りしたいと思います。

先日、「JACKET REQUIRED(ジャケットリクワイヤード)さんが閉店・・・」と言う記事で、本Blogでもピッティの動向やセール情報などを中心に取り上げてまいりました、ジャケットリクワイヤードさんの東京と大阪の実店舗が閉店すると言うお知らせを取り上げておりました。

実店舗閉店後はWEB STOREへの1本化を考えていらっしゃるのかと思っていたら、この度、そのWEB STOREをも閉店がなされることが発表されました・・・。
※閉店のニュースリリースは、コチラ

現在実店舗では閉店セールを開催中ですが、昨日からWEB STOREも同時にクロージングセールを開始しており、2018年3月19日(月)13:00を持って、ご注文受付が終了するそうです。
JR_Closingsale.
※画像はジャケットリクワイヤードさんのWEB STOREから拝借致しました。

なお、クロージングセールと言うこともあってベルヴェストをはじめとした、普段は大きな値引きにはならないようなブランド、アイテムも大幅な値引きセールになっております。

私個人としましては、買う・買わないは別にしても、最後に実店舗には訪問させて頂きたいと思っておりますが、実店舗へのアクセスが容易ではない方は、最後にWEB STOREへの訪問をされてみてはいかがでしょうか。


先週から粋な着こなしさんがファイナルセールを、agioさんがモア・クリアランスセールを開始され、昨日からはGLOBERさんが一部ブランドの半額セールを開始しましたように、毎年この時期は1年でもクラシコアイテムが最も安価に購入出来る時期の1つでもあります。

そんな時期にちょっとびっくりなニュースでしたが、実店舗閉店のニュースを聞いた際には、もしかしたら!?と思っていた方もいらっしゃったかもしれませんね。

ここ最近はリングヂャケットやイタリアのブランドでもエクスクルーシブなアイテムを数多く設定され、セレクトShopとしての独自色を強めていらっしゃっただけに残念ですが、2003年に表参道ヒルズにオープンしたBEYES(バイズ)から換算して15年間、本当にお疲れ様でした。

良いかたちで最後を締めくくることが出来ることを、心より願っております。






王道をあえて外す理由!?:Sartoria Solito(サルトリア・ソリート)のシングル3B グレンチェック柄のスーツ

こんにちは!
本日は「王道をあえて外す理由!?」と言うテーマで、”着こなしに関するコラム”をお送りしたいと思います。

ここで「えっ!?」と思われた方は、恐らく本Blogを相当に読みこんで頂いている方かもしれません。と言いますのは、私rm55の着こなしに関するコラムは基本的に「rm55的スタイリング」と言うカテゴリに集約しております。しかし本日の記事のタイトルには「rm55的スタイリング」の記載がありませんし、カテゴリも「rm55的スタイリング」ではなく「ファッション_全般」です。

実は私もどちらのカテゴリにしようか悩んだのですが、「rm55的スタイリング」の方は基本的にはTPOとスタイリングをセットでご紹介するもの。それは、装いとは基本的にTPOありきで存在するものである、と言う私の考え故なのですが、本日のテーマはそう言った点に主眼を置いておりませんので、あえて「rm55的スタイリング」ではなく「全般」のコラムとして設定させて頂きました。

と言うことで、早速本題に入りたいと思います。

■とある日の装いに頂いた、コメント
先日、下記のようなスタイリングで出勤をしておりました。

以前の記事で、半ばアクシデント的に購入してしまったことを告白しておりましたサルトリアソリート(Solito house exclusive per Sharon)のグレンチェック柄スーツ(44)に、モンテサーロにてP.Oしたクレリックシャツ。ネクタイはジュストビスポークの小紋柄ウールタイで、ポケットスクエアはROSIのウール素材。そして合わせたアクセサリーは、サルトリアソリートのブラウンベースのウール×シルクストールです。
サルトリアソリートのグレンチェック柄スーツスタイルwブラックシューズ①

なお、足元にはジョンロブのブラックカラーのDARBY III(ダービー3)を選びました。
サルトリアソリートのグレンチェック柄スーツスタイルwブラックシューズ②

こちらのスタイルは当日私のインスタグラム(ID:NFLD_rm55)にポストしていたのですが、その際インスタで交流をさせて頂いている方から、以下のようなご質問を頂きました。

「私はスーツの柄やタイにブラウンがある場合には茶系の靴を合わせるのですが、rm55 さんはそこまで拘ってはいないのでしょうか?」

とても興味深いと言いますか、服好きとしてはワクワクするご質問でした。(笑)

なぜなら、ご質問頂いた方はいつも綺麗な色合わせ、かつ安定感のある着こなしをされていらっしゃる方でしたので、ご質問頂いた理由が個人的にはとても良く理解出来事に加えて、今回は”意図して”ブラックカラーの靴を合わせていたからです。

■王道をあえて外す理由!?
確かにこのソリートのグレンチェック柄スーツにはブラウンカラーのオーバーペーンが入っています。更に、このペーンを拾うようにブラウンカラーのネクタイを合わせておりますよね。このような色の使い方からしますと、靴にもブラウンカラーを持ってくると言うのが王道的な着こなしだと思いますし、私も普段ならそのようにしたと思います。
サルトリアソリートのグレンチェック柄スーツスタイルwブラックシューズ③

ところが今回は”あえて”ブラックカラーの靴を持ってきたと。それは上述の通り”意図”してやったわけですが、その理由は、インスタグラムにポストした画像からはちょっと分かりにくかったのですが、インナーにブラウンカラーのニットジレ(クルチアーニ)を持って着ていた”から”なのです。
サルトリアソリートのグレンチェック柄スーツスタイルwブラックシューズ④

色合わせのアプローチとして、「色を拾う」と言う方法があるのは皆さまご存知だと思います。スーツのチェック柄に使われているブラウンを”拾って”ネクタイもブラウンカラーにしてみたり。ネクタイのブラウンカラーを”拾って”、ポケットスクエアをブラウン系統にしてみたりと言うことなのですが、今回はインのニットをブラウンにしたことで、大分ブラウンが前面に出て(ブラウンの面積が大きい)行くなと。

第4回の装いを考えるシリーズでも記載しましたが、ブラウンと言う色はカジュアルカラーです。今回はスーツのチェック柄、ネクタイ、ポケットスクエアに加えてストールにもブラウン系を選んでおりましたので、ブラウンの面積があまりに多くなりますとカジュアル度が強くなる”気がした”のです。

そこで、王道であればブラウンカラーの靴を合わせるところ、あえてエレガントさを維持すると言いますか、全体の雰囲気をカジュアルに寄せ過ぎず、ドレッシーさを保つことを目的としてブラックカラーの靴を選んだと言うのが正直なところです。

つまり、私自身としましては、全体としての雰囲気にドレッシーさを残すために、「王道をあえて外した」と言うことになります。

正直現実世界では誰も気づくことのないことですし、私にとっては意図があっても周囲の方の99.9%、いや100%の方にとりましては、どうでも良い話なわけです。(笑)

実際にブラックではなく、ブラウンの靴を選んだところで”カジュアル過ぎる”と感じる方はほぼいらっしゃらないでしょうし、ブラックの靴を選んだからと言って、”ちゃんとしている”と感じる方も皆無かなと。

でも装いって恐らくそういうもので、もし1人でもそう言った点に気づいてくださったり、そこで通じ合えるものがあれば嬉しいことですし、誰も気づかないのが当たり前な中で、自身の思考や思想を装いを通して表現出来れば個人的には良いのかなと思っていたりします。

なお、ブラックカラーの靴で全体の引き締め、ドレッシーさの演出を意図したわけですが、その際に注意したことは、ブラックシューズの中でもデザイン的にはカジュアルに分類されるフルブローグを選んだことでしょうか。
サルトリアソリートのグレンチェック柄スーツスタイルwブラックシューズ⑤

ここでストレートチップなどを合わせてしまうと硬すぎると言いますか、グレンチェック柄のスーツやブラウンの面積の多さから言うとアンバランスな気が致しますが、カジュアルよりである外羽根のフルブローグであれば、意図した装いを実現する上ではちょうど良いバランスかなと個人的には考えた次第です。

フォーマルなシーンを除けば唯一絶対的に正しい着こなしと言うのは存在しないと思っていますので、好みはあれど、今回ブラックシューズを合わせたのが正しかったのか否か、は判断が難しいところです。

それでも(TPOを踏まえた上で)許容される着こなしの中で、自身の思考や思想、価値観、感性などを総動員しながら、自らの”装いを編集”していくのが服好きの楽しみでもありますし、今回のように服好きな方と交流の中で生まれる喜びや発見、気づきなどが今後の自身の心や感性を磨いてくれると思っています。

これからも服を心から愛する方々との交流から色々と学ばせ頂きながら、更なる高みを目指して成長出来ればと思います!

最後になりましたが、今回コメントを頂き、自身の装いを見つめ直す良いきっかけを頂いた方に感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました!そして、これからも楽しい服飾談議に華を咲かせられればと思います。(笑)






FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)を購入!

こんにちは!
とても寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今年は年初に「絞る」と言う、柄にもないテーマを設定してしまったことを今更ながら”嘆いて”おります。もちろん”予算面”、”収納面”は常に綱渡り状態ですので、絞らざるを得ない状況は目の前にあるわけですが、良いな!欲しいなっ!と自分の感性が訴えたものを、何かと理論的な理由をつけて自分を諦めさせる日々がこんなにキツいものだとは思いませんでした。。(笑・泣)

そのような中におきまして、本日は寒さとともに自分の貯金をも”ぶっ飛ばす”ようなアイテムを入手しましたので、ご紹介したいと思います。。

それでは、まいりましょう。

■millionaire(ミリオネア)
さて、皆さまの中で「millionaire(ミリオネア)」と言う言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

クイズに全問正解すると大金が手に入ると言う某TV局で人気を博したクイズ番組のタイトルに使われており、司会者の「ファイナルアンサー!?」は巷でも話題となっておりましたよね。

ミリオネアを直訳すると、百万長者。転じて、”大富豪”を表す言葉としてしばしば用いられております。実は、そんな有りがたい!?言葉が付けられた素材があることをご存知でしょうか。その名も、

「MILLIONAIRE CASHMERE(ミリオネア・カシミア)」

です。

その昔、欧州中の王族御用達であったと言うミリオネアカシミア(通称:ミリオネア)は、一般的なカシミア繊維の平均的な太さが15ミクロンであるところ、それを上回る14ミクロンと言う細さを有する繊維であり、まさに”スーパーカシミア”の名に相応しい繊維なのだと言います。

良質なカシミアと言うのはふんわりとした柔らかいタッチが特徴的ですが、これに加えて繊維の細さからシルクのようななめらかさを兼ね備えているのがミリオネアなのだとか。

実際に私が普段お世話になっているSharonさんでこのミリオネアと言う素材に出会ったのは去年!?一昨年くらいであったと記憶しておりますが、見るからに繊細さのある表情に加えて、手の甲で摩るだけで幸せな気持ちになれる極上の心地良さには驚きを通り越して、ため息が出たほどです。

とは言え、最高峰のカシミア素材は、お値段も最高峰。

出会った瞬間に恋に落ちたミリオネアでしたが、告白をするまでに大分時間を有しました。と言うことで、検討に検討を重ねて、「絞る」と言うテーマを掲げた今年にこそ相応しい1着になるだろうと言う大義名分を持って、ようやくワードローブに迎い入れることが出来ました。

それでは、そんなミリオネア・カシミアを使ったカーディガンをご覧頂こうと思います。

■フェデーリのミリオネア カーディガンをご紹介
この度購入致しましたのは、ネイビーカラーのカーディガン。ミリオネアだと言わなければ周囲の方からは至って普通のカーディガンに見えるほど、良い意味で特徴のないシンプルでベーシックな1着です。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy①

全体像はこんな感じです。Vネックはやや浅い感じのデザインですが、それでも何かブランドとしてのデザイン的な特徴が強く出ているわけではありません。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy③

クルチアーニなんかですとリブとボディのゲージ数に変化を付けたり、色もスプレー加工を施すなどと言ったブランドとしてのアイデンティティをデザインや色の出し方からも感じます。それに対して今回購入したフェデリのミリオネアカーディガンは、ブランド特有の特徴が一切ないのが”特徴”です。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy④

釦はちょうど良いサイズの貝ボタン。釦は大き過ぎるとカジュアルな雰囲気が強く出てきますし、逆に小さいとニットの場合は外れやすくなってきますので、このサイジングは絶妙です。しかも、フェデーリは通常プラスチック釦を付けるのがスタイルのようですが、こちらのモデルはSharonさんのエクスクルーシブ仕様で貝ボタンになっています。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy⑥

もちろん予備の釦も貝ボタン。標準仕様のプラスチック釦も決して安っぽい感じのする質感やデザインではないのですが、個人的には貝ボタンの方が好みです。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy⑨

デザインや色の出し方は至って普通の1着ながら大きく他のカーディガンと異なるのは、この素材感。カシミアならではの”ふわとろ”な心地良さはもちろんですが、何か水分を含んでいるかのようなしっとりとした滑らかさはは、1度触ると忘れられない心地良さがあります。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy⑦

「最高の普通」を求める私にとりましては、まさに理想の1着。秋冬にはレイヤードな着こなしが増える私のスタイリング上カーディガンは必須のアイテムなのですが、よりベーシックかつエレガントに装いたい時にはフェデリのミリオネア。逆に、艶感や色気を意識したい時にはクルチアーニと言う着分け方が出来そうですね。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy⑧

なお、原毛が細いだけあって、取り扱いにも注意が必要だとか。特にニットは伸縮するものだからということで安易に強くひっぱったりすると、ミリオネアは「ブチっ」と切れてしまうこともあるそうです。と言うことで、脱着する際には気を使うことが求められそうですょ。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy②

ちなみに、ソリートのスーツに合わせてひっそりとデビューをさせましたが、かなり良いです!ヴィジュアル的にも上質感が感じられますので、同じく細い繊維を使った光沢感あるスーツにもばっちりと合いますし、保温力も十分です。
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy⑩

その上、肌に直接触れることはないのですが、それでも手が触れると極上のタッチにそれだけで幸せな気持ちになれるのは精神安定剤!?の役割も果たしてくれますので、仕事にもプラスに働きそう!
FEDELI(フェデーリ)のMILLIONAIRE CARDIGAN(ミリオネア カーディガン)_navy⑪

と言う理由で、購入したことを改めて正当化しておきたいと思います。(笑)






シンプルかつベーシック、それでいてカシミア100%のカーディガンと言うのはそう多くはないと思いますので、気になる物を見つけたら是非ワードローブに向かい入れてみてはいかがでしょうか!?