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Think Elegant !

ファッションを通して自らの人生と向き合い、美しいと感じるスタイルを追及するブログです。

珍しいヴィンテージ生地を用いたビスポークジャケット By サルトリア・ソリート

こんにちは!
本日は「珍しいヴィンテージ生地を用いたビスポークジャケット By サルトリア・ソリート」と言うテーマでお送りしたいと思います。

それでは、まいりましょう。

■怒涛の納品ラッシュ
2019年末に始まった世界規模のパンデミックであるコロナ禍ですが、早くも始ってから3年が経過しようとしています。

肝心の新型コロナウィルスはこれまでのウィルスの歴史が証明しているように弱毒化し、今では季節性インフルエンザの致死率と同程度になったとも言われています。もちろん今でもその起源は分からず、人によっては後遺症が長く継続するなど、決して軽視しても良い存在になったとは言い難い部分がありますが、それでも世界は「With コロナ」と言うことで、新型コロナウィルスとの共存の道を選んだと言いますか、選ばざるを得ない状況にあるように思います。

このような中で、メンズクラシックウェアの世界も「with コロナ」時代における新たな枠組みによる動きも一部では見られるようです。

私がお世話になっている北参道にあるSharonさんにおいて定期的に開催されていたサルトリア・ソリートのトランクショーも昨年から再開し、数年ぶりにルイジ・ソリート氏と対面。コロナ前にオーダーをしていたアイテムが続々と納品され始めました。

今後はこれまでの頻度での開催は難しいかもしれないと言うお話もありましたが、それでも、今まで通りの”オンサイト形式”での開催を検討頂いている模様です。

これに対して、中にはトランクショーの形式事態を見直し、Zoom等で海外のサルトや職人とを繋いで”オンライン形式”で開催しているショップなどもあると聞きますが、やはりフィッターが実際の目で見て、手で触りながら確認をするのと、画面越しでフィッティングを確認するのとでは大きな違いがあるように思います。更に、職人さんと実際に対面してコミュニケーションを楽しむこともビスポークの醍醐味の1つですから、古い価値観なのかもしれませんが、個人的にはこれまでのトランクショーのスタイルが継続されることを願っているうちの1人です。

このような中で、昨年末に11月に開催されたサルトリア・ソリートのトランクショーにおいて、ジャケットの納品がありました。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW

昨年再開されたトランクショーですが、このジャケットで既に3着目・・・。まだコロナ前にオーダーしているスーツが1着残っているのですが、怒涛の納品ラッシュになっています。

■ヴィンテージ生地の醍醐味を堪能できるスポーツジャケットが納品。そしてデビュー。
今回納品を頂いたのは、BRAYDON THOMPSONと言う聞きなれないメーカーのヴィンテージ フランネル生地。ウール87%×カシミア5%×ミンク5%×チンチラ3%と言う珍しい混率です。
ウール_ミンク_カシミア_チンチラ_1

ベージュ×オフホワイト×ダークブラウンベースのハウンドトゥース柄ですが、よく見るとグリーンも配色されており、かなり凝った柄になっている点にビジュアル上の特徴があり、
ウール_ミンク_カシミア_チンチラ_2

また、昔ながらの低速の織機で織られているために目の詰まったコシ、ハリ感がありますが、触った感じはガシガシ感のない、ふわっとした柔らかさがある点が魅力的。こちらはルイジソリート氏の持ち生地ではなく、確かSharonさんが独自に仕入れた生地であったように記憶しています。
ウール_ミンク_カシミア_チンチラ_3

ヴィンテージ生地と言うと聞こえは良いですが、現在入手することの出来るヴィンテージ生地の多くは当時の売れ残りだったりするわけです。それでも生産効率を追い求めた現在のミルでは”生産することの出来ない”ような手間暇のかかった色、柄、質感の生地であると言う点こそ、ヴィンテージ生地の最も大きな魅力だと感じています。

私は生地マニアではないですし、ヴィンテージ生地信仰者でもありませんが、お金を出せば必ず購入できると言ったものではない、こういった着分限定のヴィンテージ生地との出会いはまさに”ご縁”。よって自分のスタイルや感性に響いたものであれば、お迎えするのはビスポーク好きならではの性なのかもしれません。

そんなヴィンテージならではの魅力が詰まった生地を用いて仕立てて頂いたのは、私のジャケパンスタイルにおける王道の仕様である、2パッチバルカの3つボタン段返りのスポーツジャケットです。

昨年のクリスマスに”銀ブラ”をした際にデビュー。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_5

このAWのお気に入りのカジュアルスタイリングである、ハイゲージのタートルネックの上に厚みのあるフランネルシャツを着るという、ややジャケットに負荷のかかる着方をしました。秋冬用のジャケットはニットを入れることを前提としたフィッティングに仕上げて頂いているので、さすがに快適なフィッティングとまでは言えませんが(笑)、なんとか着ることが出来ました。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_2

最近のオフスタイルの際には、リラックス感を感じる、ガチのクラシックではないユルさのあるスタイリングが気に入っています。よって着用アイテムだけではなく、着こなしもそんな自らの気分を反映したスタイリングを意識しています。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_1

ソリート_ビスポークジャケット2022AW_3

ちなみにコートにはサルトリア・シャロンで仕立てて頂いた、ややオーバーサイズのカシミアのダブルフェースコートを羽織ったのですが、この日は外でも暑いくらい。ちょっと着込み過ぎました。(笑)
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_4

■ヴィンテージ生地の魅了を活かした、クラシックな着こなし
そして先日の冷え込んだ日には肉厚なフランネルがピッタリだと言うことで、よりクラシックな着こなしをしてみました。スタイリングは私の好みのエレガントな着こなしに仕上げています。

それが、こちら。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_ドレス3

遠目からでもハウンドトゥース柄がハッキリと認識できる大きさ、色柄なので、他のアイテムは極力シンプルにすることで、ガチャガチャ感の出ないように心掛け、色合いもベージュ×ブラウンのグラデーションカラーでまとめています。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_ドレス1

シャツにはホワイトを用いることでフレッシュさを前面に出しつつ、ネクタイにのみコントラストが弱いグレンチェック柄のベージュネクタイを合わせることでアクセントを付けました。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_ドレス4

この日はこの冬一番の冷え込みであった場所が多かったようですが、4者混のジャケットの下にはカシミアのカーディガンをまとっており、しっかりと防寒をしたおかげで寒さにも耐えうる装いになりましたょ。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_ドレス2

ちなみに足元にはダークブラウンカラーのスエードを用いたレベルソ仕立てのストレートチップで、シンプルかつクリーンに。
ソリート_ビスポークジャケット2022AW_ドレス6

最近はハウンドトゥース柄やチェック柄のジャケットが相次いで納品され、これまで無地が多かった私の装いにも、少しずつですが動きを感じられる着こなしになってきたように思います。

引き続き、自分の理想とする着こなしを追求、探求していきたいと思います♪





「The Classic Style with Modern Elegance」を更新しました。

こんにちは!

2023年に入って初めて、「The Classic Style with Modern Elegance」を更新致しました。

csme-toppage

タイトルは「マフラー/スカーフの巻き方(メンズ):How to tie a scarf.【Ver.01】」と言うことで、インスタグラムアカウントで私のアカウントをフォローまたはチェック頂いている方であれば既にご覧頂いているであろう、リール動画のご紹介となります。

私のインスタグラムアカウントはスタイリング1本で勝負!?しているのですが、さすがに長らく運営をしていると、私自身も飽きがくると言いますか、変化が欲しくなってきますし、ご覧頂いている方も同じ気持ちではないかなとと言うことで、昨年よりリール動画にチャレンジしています。

本格的な動画作成経験のない、素人の動画なのでクオリティは低いのですが、思った以上に需要があったようで、多いものですと100万再生を超える状況となっています。

【Ver.01】とありますように、これから何本かご紹介する予定ですので、インスタグラムアカウントをお持ちでない方は、是非ご覧頂ければと幸いです。





Mauro Ottaviani(マウロ・オッタヴィアーニ) のウルトラハイゲージ カシミアタートルネックを購入!

大変遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願い致します。

と言うことで、インスタグラムでは一足先に年始の投稿を始めておりましたが、2023年最初のブログは、先日セールにて購入したアイテムをご紹介出来ればと思います。


※2023年の元旦スタイリング

それでは、まいりましょう。

■厳選する
さて、今年と言いますか、これからのファッション人生における個人的なテーマの1つとして、「厳選」と言うキーワードを挙げることが出来るかなと思っています。

これまでの人生では様々なスタイルやブランドを楽しんできましたが、残りの人生では今までの経験にて培い、定まった自分のスタイルを軸に据えて、これをいかに進化、深化させていけるのか。そして、自分の”気分”や、感じている”美”をどのように表現していけるのか、と言うことを追求する時間にしていきたいと考えています。

と言いますのも、自分のスタイルの中心となっているクラシックファッションにおきましては、正直もうやれることはやり切ったと考えており、これ以上のことはもうないかなと感じ始めています。

コートやスーツ、ジャケットにシャツ、パンツ、バック、靴など、東西を問わず、自分が魅力を感じた職人さんの美意識を感じる”ビスポーク”も多数依頼してきましたし、その魅力や課題を含めて、一通り経験をしてきたました。

もちろん、私はブランドではなく、スタイルにこだわっていますので、自分のスタイルにおいて気になる職人さんやブランドが見つかれば、これまで同様に積極的にチャレンジしていきたい気持ちは持っています。それでも、無理をしてまでスタイルの幅を広げると言うことはせずに、自身の感性に響いたもの、共感したものに絞ってチャレンジしたいと考えています。

以前も本ブログには記載しましたが、自身のワードローブからは服が溢れ出す状態になっておりますし、今後購入するアイテムは出来るだけ厳選し、なぜそれが必要なのか。持っているアイテムはもちろん、販売されている他のアイテムと何が異なるのか?、何が魅力的なのか?と言う問いを自身に投げかけることで、服の総量を大きく増やすことがないよう、購入するアイテム自体を減らしていきたいと思っています。

ファッション好きらしからぬ発言のようにも思えますが、私も良い年齢の大人になってきましたし、やたらめったら服を増やしても、着れなければ意味がありません。買うことに満足するのではなく、また1シーズンに1回、2回しか着ないアイテムを増やすのでもなく、心がトキメキ、ドキドキするような、”本当に気に入っている服を何度も着ることが出来る人生”にしたいと考えています。

■マウロ・オッタヴィアーニのウルトラハイゲージ カシミアタートルネック
このような中で、この度トキメキとともに自身のワードローブに新たに迎い入れたアイテムが、マウロ・オッタヴィアーニのウルトラハイゲージ カシミアタートルネック。色は、ベージュになります。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック1

マウロ・オッタヴィアーニと言えば、私がお世話になっている北参道にショップを構えるSharonさんが日本に導入したニットウェアメーカーです。

最近は他のいくつかのセレクトショップも追従して取り扱いを始めているようですが、オッタヴィアーニ最大の魅力の1つが、14ミクロンという超極細糸のカシミアを使用し製作された、ULTRA HIGH GAUGE CASHMEREのシリーズ。フェデリ(Fedeli)で言うところの、ミリオネアに相当するファブリックになります。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック5

オッタビアーニの前によく購入をしていたのがFedeliだったのですが、少し前に日本での代理店がついてしまいました。

代理店がついてしまうと何が起きるのか!?と言いますと、顧客視点で見た場合には、だいたいそのブランドの良さが消えてしまい、他のブランドと変わらないブランドになってしまうと言うことが、これまで何度も繰り返されてきたように思います。

なぜならば、代理店がブランドを扱う場合には、国内での独占販売を行うための交渉をメーカー側と行います。メーカーとしては1社にしか販売できなくなるので、代わりに一定数量以上の購入を代理店に求めることになります。そうなると、代理店も小売り店に”量”を買ってもらわなければいけなくなるので、売りやすい、安価なアイテムが大量に企画、販売されることになります。

これまでも代理店がついたことで手縫いの工程数が減ると言った”低仕様”、そして用いる生地のグレードを落とした”低グレード”の安価なアイテムが多数販売されることになった状況を目の当たりにしてきました。

実際、カシミアニットがアイコンだったフェデリも、今ではメインアイテムがカラーTシャツやロンTのようなカットソー屋さんのようになってしまいました。また、秋冬アイテムであっても以前は存在しなかった化繊混のアイテムを販売したり、後染めのニット製品など、昔のクルチアーニと全く同じようなアイテムを販売するようになってしまっています。

背景には代理店が付いたからと言うことだけではなく、フェデリ自身がより安価かつ、大量生産、大量販売するメーカーに変わりたいと言う経営側の意向もあると聞いていますが、この辺りが本当にどうなのかは私は分かりません。しかし、以前とは”明らかに”、販売されるアイテムが変わったことは確かです。

なお、カシミア製品も一部扱っているようですが、14ミクロンの極上素材のミリオネアを扱っているショップは見たことがありませんので、取り扱い自体が無くなってしまったのかもしれませんね。

ちなみに、Fedeliは”普通のウールでも良い商品だ”と言う宣伝の仕方がなされていましたが、そうであれば、これまでマーケットに存在したクルチアーニやドルモア、グランサッソ、セッテフィーリカシミア、ジョンスメドレーなどのニットブランドと何が違い、どこが魅力的なのかをしっかりと説明すべきだと思っています。

そうでないと、”新鮮さ/新しさ”で持って消費者を目くらまししているのと変わらないのかなと。

14ミクロンという超極細糸のカシミアを扱えるメーカー(工場)は限られています。他では滅多にお目にかかれないからこそ、それがブランドにとっての1つの魅力であり、他ブランドとの差別化の要素になっているのだと理解していたので、現状のFedeliのラインナップには、とても残念な気持ちがあります。

もちろんミリオネア製品は”量”が見込める商品ではないことは確かですし、代理店が入ることで国内の小売店が新たなブランドを取り扱いやすくなる現状がありますので、代理店が全て悪だと言うわけではありません。

ただ、そう言ったブランドの顔となるような魅力的な商品が消え、他のメーカーと同じようなラインナップになってしまうと、個人的にはブランドの存在意義自体が問われるのではないかとも感じています。

なぜクルチアーニやドルモア、グランサッソ、セッテフィーリカシミア、ジョンスメドレー等ではなく、フェデリを選ぶのか。その理由を明確に説明できないと、メディアで取り上げられた、もしくは通っている店が取り扱いを開始したブランドだから選んでいると言うだけで、フェデリである必然性はないのかなとも思ってしまいます。

その点において、マウロ・オッタヴィアーニのウルトラハイゲージ カシミアタートルネックは現状の選択肢では他にはない魅力が明確にあると言えます。もちろん、メゾン系・ラグジュアリー系ブランドに行けば同じクオリティの製品はあるのかもしれませんが、ブランド料が乗っている分、2倍の価格で済めば良い方で、それ以上の価格がついても不思議ではありません。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック4

そのブランド自体が好きであったり、そのブランドの世界観に強く共感している場合にはブランド料を支払うこともアリだと思いますが、私は服に使うことが出来る原資が限られているうえ、ブランドではなく、スタイル重視のファッションを楽しんでいますので、そうなると、こういったカシミア・アイテムを楽しむためにはオッタビアーニ以外に選択肢はないのかなと。

見た目の繊細さ、上質さはもちろんですが、触れただけ幸せを感じることが出来る、オッタビアーニのULTRA HIGH GAUGE CASHMEREは、個人的には冬の素材としては本当におススメです。これまではカーディガンをメインに購入してきましたが、この度初めてタートルネックを購入してみました。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック3

なお、これまでオッタビアーニのアイテムについてブログを通してご説明してきましたように、エレガンスを感じるデザインディティールや、日本人に向けたサイズ感は相変わらず秀逸な点も見逃せません。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック2

■着用イメージ
今回私(172cm 60kg)が選んだのが、サイズ44になります。その着用感が、こちら。現在所有しているタートルネックはクルチアーニのものが多いのですが、クルチアーニに比べると、だいぶゆとりのある、大人っぽい雰囲気です。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック8

クルチアーニの44は、もう少しピタッと体にフィットするので、体のラインが出る分、よりセクシーに感じる方もいらっしゃるかもしれません。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック7

ニット製品は編み物ですから伸縮幅が大きく、パターンによる問題と言うのは表面化しにくい傾向にあります。それでもラインの出方やサイズ感はニットメーカーによって異なるので、実際に着てみて、しっくりとくるメーカーを選ぶのが良いと思います。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック6

私はあえてカシミア混のニットアウターと合わせて、ソフトなエレガンスを意識したスタイリングでデビューさせてみました。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック9

素人の私でも分かるほどの繊細で極上のタッチは、肌に接しているだけで幸せな気持ちにさせてくれる力があります。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック10

ちなみに足元にはスニーカーを合わせて、この日はリラックスした心地良さを堪能した1日でした。
オッタビアーニ_ウルトラハイゲージカシミア_タートルネック11

服を心から愛するが故に辛口になってしまう部分もありますが、本ブログをわざわざお読み頂いている服好きの皆様には、メディアやメディア関係者、店舗だけの情報に惑わされることなく、自分自身の感性と感覚で、ファッション人生を豊かにして頂きたいとの想いがあります。

私が記述したことが”常に正しいわけでもない”ですし、”唯一絶対的な指針でもありません”。それでも、あまり他の方が発信しないような内容を含めて、今後も「服好きの、服好きによる、服好きのため」のブログを、低頻度ながら更新していければと思いますので、服を愛する皆さま、これからもどうぞよろしくお願い致します。