日本の商習慣は、世界標準にあらず!?:後編
こんにちは!
本日は前回から引き続き、「日本の商習慣は、世界標準にあらず!?」の後編と言うことでお送りしたいと思います。
それでは、まいりましょう。
■前編のあらすじ
最初に前編でのお話を簡単に整理しておきたいと思います。
まず、前編ではインスタグラム経由でイタリアの某サルトリアブランドの広告塔(割引価格で商品を提供するので、それをインスタグラムに着用してアップすると言うお仕事)にならないか、とブランドのCEOから直接お誘いを頂いたこと。そして、そのオファーに対して、そのブランドで扱う商品が私が最近好んでいる職人による手縫いのアイテムであったこと等から興味を持ったことをお伝え致しました。
その後、某CEOから提案された割引価格で2本のネクタイを購入、決済したものの、10日程経過しても何も届かず、連絡もない状態になったこと。心配して某CEOに連絡をしてみると、私の選んだネクタイの内1本が欠品ですぐに準備出来ないので、同じ柄の色違いではどうかと言うご提案を頂いたのですがそれを断って、一旦注文をキャンセルしたこと。そして、私が注文した欠品中の商品が入荷したら再度購入すると相手に伝えたことを述べておりました。
最後に、上記のやり取りから1か月程度経過したのちに、某ブランドから海外便で突然小包が届いたことをお伝えしておりましたね。後編では、この小包が届いたところから始めたいと思います。
■日本の商習慣は、世界標準にあらず
さて、私は日本人と言うこともあるのかもしれませんが、突然届いた海外からの郵便ではあったものの、てっきり私が欲していた色のネクタイが入荷したのだろうと解釈し、注文をキャンセルしていたことを認識した上で、荷物を受け取ってしまいました。(受取には関税等の料金がかかります。)
ところが、イタリア人にそんな甘い考えは通用しません!?中身をあけてみてビックリ!某ブランドのCEOは、私が注文していない色のネクタイ(注文したネクタイと同じ柄だけど色違い)を入れて、ご丁寧に「Thank you!」と言うメッセージまで付けて勝手に送付してきたのです。(笑)
これにはさすがの私も憤慨し!?、
・キャンセルをしたのになぜ勝手にネクタイを送ってきたのか!?
・せめて、私がオーダーしていない色のネクタイは返金されるべきではないのか!?
と言ったクレームを当然ながら、某CEOのインスタグラムのDMはもちろん、Webサイト宛てにもメッセージを入れさせて頂いたのです。しかし、某CEOからはしどろもどろの意味不明のメッセージが1通来たのみで、その後は一切連絡がこず音信不通に。更に、Webサイトからは何の返信も来ない状態となりました。。
これではもう埒が明かないと感じた私は、決済に使ったカード会社に連絡。起きたことを説明しますと、現物の写真と某CEOとのやり取りの内容を送ってほしいと言うことだったので、現物の写真とDMのやりとりのキャプチャ画面、そしてWebサイト相手に送付したメールを添付しました。
すると、とりあえず相手に送金された決済額全額を私に返金し、その後、相手との交渉をしてもらえることになったのです。
しかし、カード会社の方でも相手に連絡をしたものの、途中から!?英語が分からないと言われて話にならず、ネクタイの返送先住所を聞くも、無視され、音信不通と言う状態になってしまったようです。
そんなやり取りが続くこと数か月。2016年夏前に始まった騒動ですが、気付けば冬になっておりました。
結局、私が決済したカード会社はイタリア現地のカード会社に連絡し、「請求差し戻し」と言う処理を行ったそうで、その手続きが完了した旨の連絡を貰ったのは師走に入ってから。
私が注文をキャンセルしたことなどが明確に”証拠として”残っていたがために、これらの事実が認められて、私はもちろんですが、私が決済したカード会社にも損害が起きることなく、無事に決着した(私が決済したカード会社にも全額返金された)と言うことでした。
で、肝心のネクタイは!?と言いますと、今、私の手元にございます。。
事の顛末としましては、相手が商品の返品先住所を開示しなかったために、商品は私の手元にあるにもかかわらず、代金は全額返金されたというわけですね。ただ、海外の荷物を受け取るのに関税等で約4000円程かかっておりますので、2本のネクタイを4000円で購入した、と考えても良いのかもしれません。
ちなみにカード会社の人にネクタイの処遇について質問すると、相手が返品先住所を開示せず、金銭面のやり取りも全て完了したので、廃棄するなり、使うなり、その判断はお任せしますと言うことでした・・・。
正直廃棄するのはもったいないですし、かと言って、気持ちよく使えるものではないのですが、まぁ4000円で購入したと解釈して、今回は使わせて頂くことに致しましたょ。
今回の一連の騒動!?で分かったこと。それは、海外のネットショッピングでは、
・在庫がない商品でも購入出来てしまうことがある!
・同じ柄であれば、色が違っても同じ商品である!と考える人がいる!
・注文をキャンセルしても、勝手に商品を送付してくることがある!
・クレームを入れても、突然音信が普通になることがある!
・返品先住所が開示されないことがある!
と言うことでしょうか。。正直対策として何が出来るのか!?と言うのは悩ましいところですが、
①まずは少額(最悪諦めのつく額)のアイテムからはじめ、サイトの信頼性を確認する
②決済にクレジットカード(paypalなど)を利用することで、代わって対応してもらう状況にしておく
※直接入金しない
③注文のやりとりを必ず目に見える状態で残す
と言うことくらいは出来そうですね。本Blogの読者さまであれば、海外の怪しいネットShopでショッピングをされることはなさそうですが、インスタグラムがきっかけとなって海外のメーカーや生産者から直接購入されている方は、私がフォローをさせて頂いている方の中でも結構いらっしゃるように思います。
もちろん何の問題もなく、素敵な買い物、体験が出来る場合の方が多いのだと思いますが、私のように経済的なダメージは少なくとも、ちょっと残念な結果になってしまうリスクがあることも理解、認識した上で、海外の方との交流を楽しんだ方が良さそうです。
今回の経験にて、日本でのネットショッピングのように欠品だと在庫切れになって購入出来ないことや、頼んだもの以外が送られてくることがないこと。また、注文していないものは返品があたり前の様に出来ることなどは、日本においては当然であっても、海外では当然ではない、と言うことが改めてはっきりと分かりました。
そういう意味では、インポート商品におけるこのようなリスクを吸収してくれているのが、代理店なのかもしれませんね。最近は、代理店と言う機能に若干の疑問を感じ始めておりましたが、今回の経験を通してまして、安心して日本でインポートアイテムの買い物が出来るのは、代理店が見えない所で動いてくれているからだ、と考えるようになりました。
ちなみに、今回の騒動の相手がどのブランド(※)だったのか!?につきましては、悩んだ末に非公開とさせて頂くことと致しました。結果的には残念な経験となってしまいましたが、悪質なイタズラ目的ではなかったこともありますし、中にはそのブランドのアイテムを購入し、満足して使っていらっしゃる方もおられるかもしれませんので。。
※私の知るかぎり、日本では全く知られていないブランドです。
と言うことで、稚拙な文章ながら最後までお読み頂きありがとうございました。
最近はSNSを通じて海外の方などとも気軽にコミュニケーションが取れる時代となりましたが、「日本の商習慣は、世界標準にあらず」と言うことを頭の片隅に入れて頂いて、皆さまも楽しいファッションライフを送ってくださいませっ!