旬の生地でパンツを仕立てる!キャバルリーツイル パンツ from Sartoria Sharon(サルトリア・シャロン)
こんにちは!
本日は「旬の生地でパンツを仕立てる!」と言うテーマを添えながら、自身3本目となりました手縫いのパターン・オーダーことSartoria Sharon(サルトリア・シャロン)にて仕立てて頂いたパンツを取り上げたいと思います。
それでは、まいりましょう。
■人気の!?キャバルリーツイル
さて、皆さんは「キャバルリーツイル」と言う生地はご存知でしょうか!?昨今の英国調トレンドと言う波に乗って生地もハリ、コシのあるヘビーウェイトのモノが注目が集まっておりますので、気になっている方、既に入手されたと言う方もいらっしゃるかと思います。
まずビジュアル面の特徴としましては、 はっきりとした綾織りの畝(うね)を挙げることが出来ると思います。英国の騎兵隊(キャバルリー)が第一次大戦時にパンツ生地として用いたと言うことが名前の由来だと言いますが、そんな軍事用として用いられたことからも分かるように、耐久性に大変優れています。それはしっかりと織り込まれた畝の表情からも見て取ることが出来るのではないでしょうか。
耐久性があり、ハリ、コシのしっかりとした生地はシワにもなりにくいので、乗馬やゴルフと言ったアウトドアスポーツ用のパンツ生地としても人気が高く、スポーティな雰囲気を感じます。
ただ、そんなスポーティさがある一方で生地の持つ適度な光沢感にはドレッシーさも見出すことが出来る上、生地の持つハリとコシによってクリースがはっきりと、綺麗に出ます。よってフォーマルは難しいにしても、カジュアル以上ドレス未満と言う、ビジネスシーンにも比較的用いやすい生地なのかなと思っています。
また生地そのものの特徴としては上述した耐久性に加えて、適度な弾力性と言いますか、伸縮性も備わっています。よって、ハリ、コシがありながらもガチガチの硬さはなく、不快さを感じることのないストレッチ性がありますので、日常生活の中で負荷がかかりやすいパンツ生地としては最適。それは上述したように戦闘やスポーツ用のパンツ生地として用いられていた経緯からも理解することが出来ますね。
そんなキャバルリーツイルに興味を持ったのは、昨年の秋冬シーズンの立ち上がり時期。当初は既製品であるレスパーデのキャバルリーツイル生地の新作パンツに惹かれたのですが、迷っているうちに気になっていた色のマイサイズが完売・・・。
それではと言うことで個人的に大変気に入っている手縫いのパターンオーダーであるサルトリアシャロンでのお仕立てを考えたのですが、シーズンの立ち上がりからさほど時間が立っていないにも拘わらず、選んだカノニコの生地が完売・・・。最近では値段が上がったことにより一時程のコストパフォーマンスの高さはないものの、人気の高さは相変わらず。
それでも私のように欲しい!と思った方が多かったのでしょう。追加分が11月に入荷すると言うことでしたので、無事に追加入荷したタイミングをもってオーダーをさせて頂きました。なお、仕様は1本目を踏まえた微修正を加えた2本目とまったく同じ仕様です。
■旬の生地でパンツを仕立てる!
それでは、英国調トレンドによる旬な生地の1つである!?キャバルリーツイルを用いてサルトリアシャロンにて仕立てて頂いたパンツをご覧頂こうと思います。
色は最も使いやすい!?ミディアムグレーのキャバルリーツイルを選びました。いつものように平置きをして撮影をしておりますが、その写真からも生地のハリが伝わってきそうな質感ですね。
個人的に気に入っているのが、ハリやコシに加えて存在感を引き立てるのに一役を買っているナチュラルな光沢感。耐久性の高さに加えて、オン、オフともにイケる上品さは私のスタイルを考えるとかなり使い勝手が良さそうです。
オーダーでパンツを仕立てる場合は常にワンプリーツ(アウトプリーツ)を選んでおりますが、ハリ、コシのあるキャバルリーツイルだけに、プリーツが本当に綺麗に出ます。もし仕立てをお考えの方は、是非プリーツ入りパンツを選んでみてはいかがでしょうか!?
フロントは個人的な好みからボタンフライにしていますが、座った時の生地のうねりなんかもジップに比べると納まりが良いように感じる点もお気に入り。
サルトリアシャロンは日本人の職人さんが一針一針縫いあげておりますが、世界でもトップレベルの器用さを誇る日本人の職人さんならでは丁寧な手仕事が見られます。
精緻さと言う観点で言えばミシンの方が当然綺麗に仕上がりますが、人の手ならではの風合いがお好きな方にはたまらないディティール。
ヒップのポケットはハンカチを入れる右側だけ。これもいつもの仕様です。
実際に着用してみますと、この表情。平置きの状態でもクリースの美しさを感じることは出来ましたが、穿いてみると格別です。綺麗にストンと落ちるラインは足長・美脚効果にも寄与してくれそう。
ベースのパターンは細すぎず、太すぎずと言ったシルエットですが、そこから私の好みを反映して頂き、現在のパターンに落ち着いています。立つと美しく、それでいて座りやすい。更に歩いても心地良いと言うサルトリアシャロンのパンツ。パターンも含めて融通がきいて「5.5万円(税別)~」と言うプライスを考えると、かなり満足度は高いと思われます。
しかし現状に満足しないのが私がSharonさんをリスペクトしている1つの理由。更に理想の1本を仕立てるべく、パンツの新たなパターンも開発していらっしゃるそうなので、そちらもとても楽しみです。
と言うことで、英国調トレンドの流れにのって、まさに旬な1本とも言えるキャバルリーツイルで仕立てて頂いたサルトリアシャロンのパンツのご紹介でした。
ハリやコシ、光沢感によって美しいシルエットが手に入る。そして、耐久性の高さとシワになりにくいと言う実用性の高さ。それでいてオン、オフともに使えると言う汎用性を考えますと、個人的には大変おススメの生地ですので、気になる方はお気に入りのサルト、テーラーさんにてバンチブックを確認されてみてはいかがでしょうか!?