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Think Elegant !

ファッションを通して自らの人生と向き合い、美しいと感じるスタイルを追及するブログです。

SARTORIA LUCOLT(サルトリア ルコルト)のトランクショーに行ってみた!:後編

こんにちは!
本日は「SARTORIA LUCOLT(サルトリア ルコルト)のトランクショーに行ってみた!」と言うテーマの後編として、前編に続いて、この度参加させて頂きました、サルトリアルコルトのトランクショーにおける生地選びや採寸などのオーダーに関する内容をお送り出来ればと思います。

それでは、まいりましょう。

■生地選び
前編に記述したサルトリアルコルトのスタイルを見た際に、最もカッコ良く見えるのは間違いなくスーツであろうと感じましたし、それは今でも思っています。



しかしながら、(私個人として)スーツにネクタイで仕事をするシーンが激減している今、利用頻度が少ない服よりも、今の環境において着ることが出来るアイテムをオーダーするべきだろうと考えました。

よって今回オーダーをするのであれば、ジャケット。しかも、秋冬物はサルトリア・ソリートのものを沢山持っていることに加えて、現時点において仕立てて頂いてるものが複数着存在しますので、今回は春夏もの、もしくは着用期間を長くとることのできる合物のジャケットを念頭に置いていました。

このような中でD氏、そして小澁氏から真っ先にご提案頂いた生地が、H.レッサー&サンズのゴールデンベール エクスクルーシブジャケッティングの生地でした。
SARTORIA LUCOLT_トランクショー3

中でもベージュはD氏のイチオシで、D氏は同じバンチからブラウンカラーのチェック生地にて仕立てていらっしゃると言うことでした。


ゴールデンベールと言うだけで生地のクオリティの高さを直感的に想像することは出来ましたが、実際に触ってみた感覚はカシミアのようなタッチと、ウエイトは320g/mと言う数字ながら、それ以上に軽やかさを感じることのできる、まさに合物としてぴったりの生地でした。

秋冬物こそ柄物が増えてきておりますが、春夏物は無地が多い私にとって、ご提案頂いた生地は最有力候補。他にもグリーンがかったリネン地や、小澁氏が自分用に購入をしていたと言うスキャバルの生地(秋冬物)も気になったのですが、
SARTORIA LUCOLT_トランクショー5

最終的には自分が保有しておらず、品のある表情が小澁氏の仕立てにも合うだろうと感じた、おススメのHレッサーの生地にてジャケットをオーダーすることにしました。
SARTORIA LUCOLT_トランクショー4

■サルトリアルコルトの採寸とヒアリング
生地を選び、オーダーすることが確定したら、いよいよ採寸です。今回は初回と言うこともあってか、余裕を持った時間枠をご用意頂いておりました。よってコミュニケーションを楽しむと言う、ビスポークならではの醍醐味をしっかりと味わいながら進めることが出来ました。

採寸の感想としては計測箇所が多く、かなり細かなデータを収集していらっしゃった印象です。また私のリスクエストの影響もあってか!?、肩の傾斜角度などもチェックされていました。更に、数値情報に加えて、体形のバランス確認のために正面や側面、背面の写真も撮影していらっしゃったので、その時点でモノ作りが緻密に行われることを感じさせました。
SARTORIA LUCOLT_トランクショー6

収集データの多さは、体形をとらえる解像度が高いことを意味しますし、カッティング(パターンメイキング)に対するインプットのデータが多いと言うことは、普通に考えればそれらが反映される箇所に調整が行われるはずなので、必然的にモノづくりにおける粒度が細かくなりますね。

一通りの採寸が終わると、仕立てるジャケットの仕様等を決めていきます。

まず、サルトリア ルコルトでは大きく3つのモデルが存在します。それは「ミラノ」「フィレンツェ」、そして「ナポリ」です。最近では「ミラノ仕立て」でご活躍されてらっしゃる日本人の職人さんも存在しますが、スタイルとしてはラペルカーブなどが特徴的で、珍しいのが「ミラノ」スタイルですね。
SARTORIA LUCOLT_トランクショー7

私は普段着用しているのが「ナポリ仕立て」なので、今回は「フィレンツェ」を選びました。ちなみに「ナポリ」モデルは、ダーツの入り方などは「ナポリ」的ですが、肩の作り方などは極端な雨を降らせているわけではなく、ルコルトのフィルターを通して解釈した「ナポリ」モデルと言う印象です。

なお、私はビスポークをすると言うことは、そのサルト、職人さんの美意識、美的価値観に触れさせていただくことだと理解していますので、今回もモデルを選び、好みのシルエットをお伝えした以外の仕様につきましては、サルトリア ルコルト、そして小澁氏のご提案を受け入れるかたちにさせて頂きました。

ただ、小澁氏からは普段着ているソリートの仕様などに関するヒアリングもあり、それに合わせることも出来ると言う趣旨のお話も頂いております。よってコダワリが強い方は、普段好んで着ているサルトや職人さんのスーツやジャケット着ていくことで、それに沿った仕様に仕上げて頂くことも可能だと思います。

職人さんの中には独自のスタイルを強く意識し、顧客に細かな仕様を選ばせないこともあると聞いたことがありますが、小澁氏のスタンスとしては顧客が気に入って、沢山着て頂けることを望んでいらしゃると言うことで、仕様の確定にあたってはかなり柔軟に対応頂ける印象を持ちました。

仕様の詳細につきましては仮縫い、中縫いと進んでいくプロセスの中で、改めて触れられればと思います。
SARTORIA LUCOLT_トランクショー8

なお、この採寸と仕様確定のヒアリングを通して確信したことは、やはり小澁氏は芯の強い、独自の美的価値観を有していると言うことでした。

トランクショーの当日、私はそのバランス感が最も好みであるサルトリア・ソリートのジャケットを着用していきましたが、このバランス感が好みであると言う前提を踏まえた上で、小澁氏ならではの美意識によって「㎝単位」でのご提案を頂きました。


例えばボタンの位置や、ゴージラインの位置、着丈の長さ、前下がりの傾斜具合などが、それにあたります。

その時にハッキリと伺ったわけではないのですが、ご提案の内容がサルトリア ルコルトの仕様やスタイルであると言うよりも、ルコルトのスタイルを踏まえた上で、私が着るのであれば、このバランスが最も美しく、大人っぽい雰囲気に仕上がるからと言う、小澁氏の美意識に基づいたご提案内容であったように感じています。

そしてそれこそ私が望んでいた、今の私が有している感覚とは異なる美意識や美的価値観との交流でした。実際に納品を頂くまでは、それらの感覚が自分の中にどのように入ってくるのか、どんな影響を与えるのかは分かりませんが、来るその日まで楽しみに待ちたいと思っています。

なお、今後サルトリア ルコルトでオーダーを検討されている方のために、価格感や納期の目安を最後にご紹介しておきます。価格は、私がオーダーしたジャケットで28万円(税別)スタートです。私はHレッサーの生地を選んだのでアップチャージがありましたが、スタンダードな生地であれば30万円ちょっとでジャケットを仕立てて頂くことが可能です。

また納期は1年から1年半と言うことでした(2024年1月末時点)。なお、今回は特にオーダーが多かったとのことで、1年半前後と言う納期の目安を頂きました。是非、ご参考にされてみてください。

最後になりましたが、久しぶりにファッションに対する熱量を上げて頂く機会を作って頂いたD氏と、美の価値観、感性に多大な刺激を頂いたSARTORIA LUCOLTの小澁氏にこの場を借りて御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。そして、引き続き、どうぞ宜しくお願い致します。